東京方式で領域がグループの場合~入隅の放射範囲設定について
東京方式に設定したけど、天空率が計算出来ていない・・・
というお問い合わせをいただきます。
ADSでは、東京方式で入隅の天空率算定領域をグループ化した場合には放射範囲の設定が必要です。今回は、放射範囲の設定方法をご案内します。
以下のような計画地があります。
境界線No.3と4が、一直線上に近い状態の連続した隣地境界線です。
境界線No.2との間が入隅となります。
天空率解析>簡易設定にて、東京方式を選択→更新を押下しますと、領域が生成されますが・・・
領域リストにも、天空率計算にも、グループ1では適合建築物も計画建築物も反映されていません。これは、グループの放射設定をしていないためです。
■ADS-winでの操作方法
1.天空率解析>グループにて、基本処理を「放射」にします。
2.天空率解析>放射範囲に進みます。
測定点を囲み、「始」コマンドで放射の始点を、「終」コマンドで放射の終点を指定します。始点は測定点から見て左側、終点は測定点から見て右側となります。
設定が完了すると、各測定点から始点と終点に向かって放射範囲を示すラインが表示されます。
3.天空率解析>天空率計算にて、
測定点を上から順に選択し、適合建築物の形状を確認します。
測定点No.11~13では、適合建築物の見え方が少しずつ変わります。これが、放射です。測定点No.14~16では、入隅部分より東側しか見えないため、適合建築物の表示は変わりません。
道路・隣地天空率共に、東京方式でグループとなっている場合は、放射範囲の設定をお願い致します。
グループとならない場合は、東京方式を選択し領域を生成することで、自動的に放射設定が行われます。
■各ソフトウェアの放射設定マニュアル掲載ページは、以下の通りです。
・ADS-win/ADS-LA ▶ リファレンスマニュアル P410~411
・ADS-BT for ARCHICAD ▶ リファレンスマニュアル P220~221
・ADS-BT for Revit ▶ リファレンスマニュアル P170~171
・ADS-BT for VECTORWORKS ▶ リファレンスマニュアル P200~201
是非ご活用ください。