【2020年11月修正】パチンコ業界は潰される瀬戸際だった
鬼の一手となった質問主意書
さすがに最近は「何だかんだ言ってパチンコ業界は大丈夫だよw」と半笑いする業界人は見かけなくなりました。大きくファンを減らしましたし、パチンコはみなし機を、スロットは高射幸遊技機を撤去させられることになったから。潰れる前に店を畳む、あるいは売るホールはこれからバンバン増えるでしょうし、半笑いする余裕なんてなくなって当然です。上野のパチンコ村にある貸しビルも空き室が増えました。
この原因は何かと考えたとき、警察行政だの我々の普段の行いだのと言った論に終始してしまいます。もちろん根っこを探ればその辺に行き着くのですが、直接のトリガーを引いた一件を無視してはいけないでしょう。それは2016年3月1日、衆議院に提出された質問主意書です。
正式名称は「ぱちんこ遊技機の射幸性管理に係る規制の在り方とのめりこみ・ギャンブル依存症問題の関係に関する質問主意書」。維新の党所属(当時)の高井崇志議員によって提出されました。これこそ鬼の一手。
遊技くぎ問題で「不正改造が蔓延していることが明らか」「ギャンブル依存症の罹患者や家族に深刻な影響を与えていることが懸念される」として、射幸性の管理の在り方について質問。メーカーが検定機に対して故意に遊技くぎの傾きを変更し、性能を改変したにも関わらず、当該遊技機を検定機と称してホールへ出荷した場合、どのような罰則が適用されるかを問いただした
問いただした相手は政府。当時の警察行政のトップ国家公安委員長は河野太郎です。今でこそネトウヨから人気を得ていますが、当時は「河野洋平の息子」「変わり者」という二流扱いでした。
その瞬間、ホール業界は牙狼を守ろうと条件闘争をしていた
河野太郎はこう言います。
「この結果は極めて問題のあること。型式検定を受けた性能と全く違うものしかなかった、というのはあってはならないことだし、由々しき問題だと思っている。関係団体が早急に全て回収といっているので、警察としては、これがきちんとやられるように監視をしていくと同時に、機構がこれから抜き打ちで性能の調査をすることになっているので、違反がないようにしっかりみていきたい」
「よもやないとは思うが、万が一にも同じようなことがあった場合には、メーカーに対して型式検定の取り消し、あるいはホールに対して営業停止処分を含めた行政処分を実施することを含め、厳正に対処していきたいと思っている」
今読み返すと分かると思います。まさにここでしょ。
ここで全ての流れが決定づけられた。なのに当時、業界内で注視する人はほとんどおらず、警鐘を鳴らしたのはおそらく私だけです。驚くことにホール業界は、牙狼魔戒ノ花は撤去しなきゃいけないのか! 業界団体は警察を説得しろ! などと条件闘争まがいのことをしていたんですよ。
→【いいパチンコブログ】
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