【無料】こどおじ
この記事は
悲しい事件
ここ数日、10年以上ぶりの肉体労働で全身バッキバキな私です。10年前は30代だったので、その頃の感覚で動いたらもう、ね。なんかもうめっちゃ身体重い(106キロ)
そんな中、世間では大変悲しい事件が起きました。
そう、東京ヤクルトスワローズがセリーグ記録となる16連敗を喫したのです。
というのは冗談で。
いや、冗談じゃないんですが。
こどおじとは
「こどおじ」ってご存知ですか? 子供部屋おじさん、略してこどおじ。中年になっても親の庇護のもとで暮らす人達のこと。もちろん働かず、結婚せず、家賃も入れず、むしろ小遣いをもらい続ける中年。
年齢的にはおじさんだけど、子供部屋から出ようとしない「こどおじ」。引きこもりとほぼ同義ですけど、引きこもりよりも痛々しさとリアルさを感じませんか。個人的には、家族への暴力性を帯びた引きこもりを「こどおじ」と定義しています。
最近有名になった「こどおじ」がこの人、熊澤英一郎さん44歳。
月に30万円もネットゲームに課金している。無職なのに支払えるはずもなく、親に支払わせてるのね。羨ましいだろ、俺はお前らより上の階級なんだと、幼稚なプライドを爆発させていました。
この彼。今なにをしているのかと言うと、死んじゃった。
もっと言うなら、殺されちゃった。
彼を殺した犯人は、父親。
キャリア官僚としてトップにまで登りつめた、熊澤英昭、元農林水産省事務次官です。
逮捕後の供述では「周囲に迷惑をかけてはいけなかった」と話しています。軟らかい表現ではありますけど、クズを育ててしまったお詫びに「処分」したということでしょう。
熊澤容疑者は76歳。老い先いくらもない中、子供を殺す心情はいかばかりか。
逆に、親の金で好き放題散財し、自分は上級国民であると粋がっていた絶頂の最中に殺された息子は、今際の際で何を思ったのか。将来は親の遺産を使い、死ぬまで無職で通そうとしていたでしょうにね。
親に依存しながら親に暴力を振るう「こどおじ」
働きもせず親の金で生きる「こどおじ」。その生産性の無さから「ウンコ製造機」と揶揄されることもあります。今回の彼は親から殺されましたけど、もしも親にカネが無かったら。無敵の人になっていたんじゃないかと思いますね。
自分の今の惨状、不幸の責任は親にある。生んだ責任、製造物製造責任を果たせと。自分は被害者であるから、実家に住み続けるのも、お小遣いをもらい続けるのも当然であると。
元事務次官の動機はこれから詳細に語られるでしょうが、川崎の児童殺傷事件が影響したのではないでしょうか。もちろん外部からは心情を推し量ることはできませんけど、引きこもりの息子は金を浪費し、親に暴力まで振るい続けていたわけで、「このままでは・・・・・・」と思っても仕方ないでしょう。
人権派でさえも「こどおじ」には厳しい
普段なら弱者を守れ、被害者を守れと叫ぶリベラルも、無敵の人や「こどおじ」の弱者認定には及び腰。家庭内暴力を繰り返す中年、親の家に住み続け、親の金を使い、気に入らないことがあると殴る蹴る。これって「弱者」なんですかね?
無職の引きこもり中年は美しくない。子供や女性、虐げられた人々といった弱者っぽさが無い。そもそも事務次官の息子は家庭内暴力の「加害者」です。なんなら、見る人を「キモい」と思わせる加害者でもある。キモいと感じた私の方が被害者よと。リベラルは基本的にキモい中年を助けようという気にならないんですね。だってキモいんだもん。
川崎の事件は親ではなく伯父夫婦でしたが、80歳を過ぎ介護を受けるようになった。50過ぎの犯人は遺産を相続できるわけではないから、いよいよ今の生活は数年で破綻を来す。今さら雇ってくれる会社もない、どうやって生きよう。
職歴だけでなく、精神的な成長も止まっているから余裕がない。徐々に追い込まれていき、暴発する。
典型的な弱者であるにも関わらず、〝自己責任〟の名の下、社会の包摂からはじき出され、かつそれを是とされている人達がいる。40代以上の独身男性は日本に仕込まれた爆薬であり、棄民の反乱でもある。
社会は自分に対してなんの手助けもしてくれない。ならば社会のルールに従う必要なんて無いじゃないか。そんな人間が今、臨界点を迎えようとしています。
社会の側は座視できません。連続殺人を犯す無敵の人とならぬよう「こどおじ」対策を行わねばならないでしょう。
おそらく1番は社会の側が容認できない。もちろん元事務次官のような2番も駄目でしょう。3番も憲法に明記されている基本的人権をガン無視してるからダメ・・・・・・と言いたいのだけれど、上述の理由から人権派リベラルも隔離を黙認するのではないかと見ています。
自分達がいつ被害者になるか分からないのだから、あのキモオタ中年を隔離せよと言い放つのではないか。
実際、今でも「ネトウヨからは人権を取り上げろ」という主張を数多く見かけますからね。人権派なのに人権を取り上げることを躊躇しません。「こどおじ隔離施設」は具体的かつ効果的な施策として受け入れられるのではないでしょうか。
だってさ。反対する人いないでしょ。反対したら「お前の所で雇え」って言われちゃうもの。放っておけば暴力や殺人に及ぶし、どうしたらいいのさ。
そして「こどおじ」側も、親の高齢化に伴い絶望を募らせた時、隔離施設が用意されているのは福音になる可能性が高い。施設の中で死ねるのは、形を変えた安楽死となるのではないか。
こどおじ最後の楽園とは
このルートは基本的に入れ代わることがありません。私は引きこもりまで行きましたけど、救ってくれたのはパチンコでした。当時は40玉交換の全盛時。ちょっと工夫するだけで勝てる方法があったんです。年間200万円ちょっとの利益を得たことで、引きこもらずに済みましたし、家賃も親に支払えた。
勝てそうな台や、勝てそうな打ち方を探すことに射幸心を感じるようになったため、世間一般のパチンコ依存とも異なる道を歩みました。勝つから破綻しない、優良台を探すためホールをまわるから引きこもりにならない。
そうこうするうちにブログが人気となり、新台レポートを始め、なんやかんやで今に至ります。
でも思うんですね。もしもパチンコがなかったらって。
恐ろしいことに、今回殺された「こどおじ」の気持ちは分かるんです。
自分自身に何の価値も無いことは、ニートや引きこもりはみんな分かってる。世間一般の人には逆立ちしても叶わない。だからこそ、同類の中でマウントを取りたい。アイデンティティはそこにしかないから。
先月書いた「無敵の人」の記事は反響を呼びました。あれにしたって、本来なら分かっちゃいけないのだけれど、殺人犯の気持ちは分かりましたよ。ああ、この社会システムから弾かれた人間による復讐だと。
社会に対する復讐だから、成功者をターゲットとする。大人だと返り討ちにあうから子供だ。金持ちの子息が通う幼稚園や小学校を狙えば、自分を見放した社会(と、社会に適合した勝利者)へ一矢報いることができる。
殺せたら成功、死刑になったら大成功です。
私はパチンコに救われた。では、救われなかった人は? 一人で死ねと? ならばせめて死ぬことを合法化してほしいよ。でも安楽死の合法化へはハードルが高いでしょ。だから隔離です。
断言してもいい。こどおじ隔離施設ができた場合、社会はド底辺の収容所と見下すでしょうけど、胸をなで下ろし、自ら入所する人が沢山いるはず。
隔離施設は「こどおじ」達にとって、最後の楽園となるはずです。
【6/3追記】殺害動機に川崎の事件が影響
やはり、というのも変な話なのですが、元事務次官の殺害動機に、川崎通り魔事件は大きく影響していたようです。
息子が無敵の人となる前に処分した。
悲しいことに予想は当ってしまいました。
「処分」という言葉は胸くそ悪い表現ですけど、単なる「殺害」と書いてしまうと、事件の持つ背景が軽くなるように思うのです。80-50問題という問題があります。80歳の親に養われる50歳の引きこもりという構図の中、親の死後に生活不能となった中年男性が暴発する危険性を示唆する言葉です。
内閣府の調査によると、引きこもりの数は、なんと61万人。このうち何割が暴力性を帯びた「こどおじ」なのか。そのうち何割が社会への復讐を決意した「無敵の人」なのか。
数人、数十人なはずはありません。母数61万ですからね。少なくとも数千人、下手すれば数万人いるのではないでしょうか。
困ったことに、犯罪は今後間違いなく増える。引きこもりは暴力性を帯びた「こどおじ」になり、親の高齢化や死去を受け、いずれ「無敵の人」となって包丁を握る。もしくは事務次官のように「処分」すべく刃物を手にする。
社会の側で彼らを受け入れる体制が無い以上、そして彼らに就業意志がない以上、このままでは連続殺人を止められません。だって、自宅にいるだけの中年を逮捕する法律は無いでしょう。社会は彼らに対して無力なんですね。
社会はどう対応するかは分かりませんけど、就職氷河期において「働かないのは自己責任。選ばなければ仕事はある」と突き放した日本社会は今後、重い十字架を背負っていくことになるでしょう。
・・・・・・あと。
「こどおじ」だけじゃなく、「こどおば」もいるからね。
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