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ZENT豊橋藤沢店で感じた旗艦店オナニー

ゼント豊橋藤沢店 平日朝の稼働に驚く

レンタカー回送の目的地が豊橋だったこともあり、昨年のグランドオープンで話題を振りまいたゼント豊橋藤沢店へ向かいました。

朝イチでクルマを届け、駅からバスで現地へ向かいます。一昔前だと電車しかカバーしていなかったグーグルも、最近はバス路線までカバーするようになりました。デンソー行きのバスに乗って10分ほど。店舗目の前に到着しました。楽すぎる。

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開店前の腹ごしらえにと松屋へ入ったら、牛丼が出てくるまで30分もかかるトラブル発生。開店に間に合わなかったよ('A`)


同店はグランドオープン前に業界人向け内覧会を行ったことで注目を集めました。

業界人に見せつけるのですから自信満々だったわけです。で、開店から4ヶ月の現状はどうか。

10時頃のパチスロコーナーはこんな感じ。

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大量導入のリゼロを中心に、かなりの集客です。

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ところがパチンコはこんな感じ。

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やばい。


近所のオーギヤWOの稼働に納得

近所にオーギヤとタイキが並んでたから、おそらくゼントは両店のジジババを引き剥がせなかったんじゃないかと予想。

で、行ってみた。

徒歩5分。頑張れば3分の距離です。

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店内はこんな感じ。

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やっぱな。

ジジババ、佃煮にするほどおるわ

オーギヤって三河の1店舗でしか打ったことなかったんだけど、とってもヒロキ臭がした。地元のジジババに愛されまくってる店って、空気感あるじゃん。ガツガツしておらず、新台だらけってわけでもなく、そこそこ甘い海物語を中心にバラエティまでボチボチ稼働する。私はそういうホール、大好きです。

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HPを調べてみたら、愛知県から静岡県西部にかけて店舗網を広げてるみたいね。

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お隣のタイキにもジジババおった。豊橋・豊川を地盤とする東三河の雄。店舗大型化の波と大手チェーンの進出で追い込まれたホールが多い中、見事に生き残りを果たしました。

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そんな両法人が大型店舗をぶつけ合っている、豊橋市藤沢地区。

イトーヨーカドー跡地の再開発でメガドンキホーテが入り、その一角に名古屋のゼントが進出しました。駅前でもないのに徒歩3分圏。オーギヤ、タイキ、ゼントがそれぞれ1000台クラス、さらに大阪の123がスロ専を構える激戦区です。

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ゼントとエーパン 都筑家の分家と本家

ゼントはいくつか流れがあるんですけど、北名古屋の勝者となった方のゼント。前にも書いた気がするけど、社長の都筑順雄氏は養子縁組して都筑家に入った。都筑家のホールは「APAN(エーパン)CLUB」。順雄氏には商才があり、暖簾分けしてもらったAPAN777を大成功させ、ZENTに屋号を変更。本家の長男は事故死。次男がAPAN CLUBの跡を継いだものの店舗は縮小中。

とはいえ、エーパン上野店は猛烈に稼働する低玉専門店。

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ド派手な大型店を次々に建てる分家と、低玉でジジババから愛される店を作った本家。パチンコ発祥の地である名古屋で、まさに今のパチンコの「有り様」を示している法人と言えるのではないでしょうか。

ゼント豊橋藤沢店は1,000台クラスであり、当然義理の息子さんの方。豪華絢爛な大型店なのですが、あのパチンコ稼働を見ちゃうと成功とは言い難いんじゃないかなあ。そもそも愛知県は尾張と三河で風土が違う。

戦国かよと思うけど、本当に尾張だの東三河だの言いよるからね愛知県民。もっと言っちゃうと、名古屋の人たちは北名古屋の人を岐阜県民扱いしてたりする。まして東三河は静岡県浜松市とも隣接するため名古屋っぽさが薄い。

オーギヤやタイキで打つ高齢者にとって、ゼントは同じ愛知県であっても「よそ者」。ひょっとしたら県外大手より気に食わない相手かもしれませんよ。実際、ゼントの客はパチンコもスロットも若者ばかり。ジジババは甘デジに少しいるくらいですわ。

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もちろん都筑氏がそんなことを知らないはずもなく、勝算を持って挑んだんでしょうけど、どこで計算が狂ってしまったのか。


ゼント豊橋藤沢店の(誰もが感じる)問題点

ゼント藤沢店最大の問題は、幹線道路からのアクセスしにくさ。めちゃくちゃ入りにくいわけじゃないのだけれど、道路から直接アクセスできるオーギヤやタイキと違い、ショッピングセンターのさらに奥へ入る形となるため不自由。

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また、ドンキの中に位置するのですが、ドンキ店内に掲げられた案内はこんな小さな吊り看板のみ。

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しかもこの通路一本にしか掲示されていない。

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私はドンキ側から入ってしまったため店舗へたどり着けず、店内をぐるぐる回ってしまいました(汗)

おそらく店舗側も自覚してるんだよね。ツイッターアカウントにはわざわざこんな記載をしています。

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ただ、打ってみるとよく回ります。オーギヤ、タイキは土日釘でしたけど、ゼントは平日釘か、もっと甘いかも。新台の海ジャパン2で2連チャンし、少しだけ利益を出しました。

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ゼント豊橋藤沢店の(誰も口にしない)問題点

問題だなと思ったのは景品交換所。

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これさ・・・・・・。

私は二次元アニメキャラ好きなので絵柄的には嫌いじゃないんだけど、正直言ってムカついたね。こっちは身銭を切って何万円もの勝負をするんだよ。顔が見えない小窓ならまだしも、何ヘラヘラ笑ってんだこれ。買つ客より負ける客の方が多いのに、ふざけんじゃねえよ。

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この豊橋藤沢店はオープン前にマスコミや業界人を招いてお披露目会をしたのよ。呼ばれた人は当然、腐すことなんてできない。この景品交換所についてもマイナス意見を見ることはなかったな。

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いや、おかしいだろ。金のやり取りを何だと思ってるんだ。もっと殺伐としてるべきだろ、替え場なんぞ壁に小窓で十分! ・・・・・・とまで言うつもりはないけれど、笑顔は止めてくれほんと。リアルに稼働へ影響してると思うわ。

なんか必要以上に腹を立てつつ店を後にしたら、こんな看板が。

右はATM、左はパチ屋。

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往復して金を使えと

この直球はワロタw

ワロタけど、換金所にしろATMの案内にしろ、金を使うことに対して配慮が足りない。喜ばせようとしているのが地域住民であり、パチンコ客を喜ばせようとしていない。楽園の旗艦店であった上新屋店、現在の旗艦店である大宮店などと比べると、客のとらえ方、金を使う人の感性を把握する姿勢に、大きな差を感じてしまいました。


お金を使う店、お金を稼ぐ店

金を使うといえば、経営側から見てもパチンコホールには「お金を使う店」と「お金を稼ぐ店」がありますよね。ゼント豊橋藤沢店は典型的な「お金を使う店」だなと感じました。

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アクアリウムのような装飾、エヴァのフィギュア、そして萌え交換所。オーギヤやタイキを圧倒するパワーを見せたかったのでしょうけど、東三河の人から見ればゼントは「よそ者」なわけです。

岡崎、豊田といった西三河に多くの店舗を構え、尾張や岐阜で成功を収めたゼントですけど、初出店の地域にはもう少し繊細なアプローチが必要だったのかもしれませんね。

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旗艦店というのは経営者の肝入りになりやすい。経営者の肝入り、すなわち採算を度外視した資金の投入が行われやすい。結果として、他店で行っているような繊細な金銭管理から外れ、戦略なき浪費になりやすい。

もちろん口では言うんですよ、旗艦店として必要な投資を行うと。でもそのリターンは可視化されておらず、「お金を使う店」ができ上ってしまう。自ら宣言する旗艦店は経営者のオナニーと唾棄するのは、こういう散財を見てきたからです。

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公式HPを見たら、代替わりしてた。これは息子さんかなぁ。

代替わりをした場合、特に先代が成功を収めた場合、後継者は散財しやすいんですよね。自分の力を示すべく、旗艦店を「作ろう」としてしまう。でも旗艦店なんてものは客から支持されないと存在意義がないわけで、集客に成功してから外的評価として「あそこは旗艦店」と言われるものであり、プロダクトアウト式に提示するものじゃないんですよね。

必要だから金を投じるのではなく、投じたいから投じる。必要だから使うのではなく、使いたいから使う。女性の買い物みたいになってしまうから旗艦店は嫌いなんですわ。だってそこに客の存在がないんだもの。

そんな金あるならワイにくれや(本音)


富山でも鹿児島でも展開された「旗艦店」の罠

その昔、北陸富山で戦争が起きました。自動車修理工場から会社を大きくしたノースランドと、大理石の豪華な店舗でマスコミに取り上げられたスーパーベンツ。これにトヤマホール(現クリエ・ジャラン)の永森商事らを合わせた消耗戦の結果、スーパーベンツ運営会社の東洋観光は257億円もの巨額負債を抱えて倒産と相成りました。旗艦店であった掛尾店は、ライバルのノースランドに売却されています。

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豪華な旗艦店で話題を振りまいた地方の雄といえば、鹿児島県のグラハンも有名でした。特に旗艦店の新栄町店はスーパーベンツ同様に大理石をふんだんに使い、見るものを圧倒する迫力でした。

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近所に出店した県外勢力のワンダーランドに客足を奪われ、閉店、解体へ追い込まれています。

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豊橋戦争が見せてくれた光景は、見慣れた光景でもありました。お金を使いたい経営者と、そっぽを向く地元のジジババ。

豪華な店舗というのは「旗艦店としてグループに示す」「集客戦略の一環」などと言うものの、結局の所はプライドを満足させるためにお金を使うケースが多いのですね。成功した際の華々しさは格別ですから、代替わりした経営者にとっては麻薬のようなものです。

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ゼントは強豪店を多数抱え財務も健全だと聞きますが、あの立地、あの感性で、客を呼ぶのは容易じゃないだろうなと感じました。

現社長はゼント北名古屋店を成功させました。2,000台を擁する巨大店舗であり高稼働。正真正銘の旗艦店です。ただ、北名古屋店のグランドオープン時はまだ社長就任1年目。出店計画ができたときの代表者はまだ先代だったはず。

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となれば、現社長が代表としてゼロから関わったのは今回の豊橋藤沢店が初じゃないかしら。

イヤらしい言い方になりますけど、経営者のプライドをどこまで現金化するのか注目したいところです。おそらくかなりの資金を追加投資するはずですよ。もしも私が地元民だったら、張り付いて通うことでしょう。

ま、本当の内情は知りませんけど、こういう想像をしながらホールを探訪すると、歴史を感じてより楽しくなるのですよ。

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