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かきごおり 2

 こどものころ、夏一番おいしいと思ったのは線路沿いにあるかき氷やさんだった。お爺さんが、古いレトロなかきごおり機でしゃかしゃかとけずってくれて、ウエハースのカップにいれ、赤いいちごの蜜をかけてくれる。甘くて冷たくおいしい。行くときは必ず、その近所のともだちのおうちによる。お家はクリーニングやさんをしていて、おとうさんが洗濯物を古いコードのついたアイロンで整えている。湯気と汗でもおっとしている。そのなかでともだちを待っているとぼーっとしてくる。そうして、ふたりで氷をたべにいくのだ。たまらない楽しい。

 あのころ、おばあさんがやっているイカ玉と豚玉だけのお好みやとか、新幹線の線路下のほったてごやでビー玉をおもに売っているおじいさんとか、こども相手に働いているお年寄りが町にけっこういた。今だと衛生面だとかいろいろとありそうだけど、人と人のかかわりは濃かったなと思う。

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