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障害の境界線

こんにちは。
障害って一口に言っても、当事者や家族のテンションや行動、周りの環境によって障害になっているかいないかは変化します。

障害の境界線について説明するには、まずは「障害」とは何かについて考える必要があります。

障害とは、身体的、精神的、知的な制限により、日常生活や社会生活で困難を感じる状態っていうのが一般的(?)です。

しかし、障害には明確な「境界線」があるわけではなく、その状態や程度は人によって大きく異なります。

ここでは、障害の境界線について、社会的視点と個人的視点の両面から考えてみましょう。


1. 障害の定義と多様性

障害は一般的に、身体的・精神的・知的な困難に基づいて分類されることが多いです。

ただし、これらのカテゴリは単純ではありません。

視力1つとっても、レンズで補正出来る人もいれば出来ない人もいます。

また、同じ障害を持つ人であっても、その影響の度合いは個人のライフスタイルや環境によって大きく異なります

そのため、障害の「境界線」は一律に引かれているわけではなく、状況や支援によって変わる存在です。

2. 障害者手帳制度と障害の境界線

日本では、障害者手帳制度によって障害があるかどうかを判断し、手帳が発行されることで福祉サービスや支援を受けられるようになります。

障害を持つすべての人に適用されるわけではありません

障害の程度や種類によって、どの程度の支援が必要かが異なり、手帳を取得できるかどうかが決まります。

支援が必要でありながら境界線の外側に置かれる人もいるのが現実です。

3. 医学的・社会的モデルによる考え方

障害の境界線を考えるには、医学的モデルと社会的モデルという2つの考え方があります。

医学的モデルは、障害を個人の「病気」や「欠陥」としてとらえ、治療やリハビリによって改善するものという考えです。

一方、社会的モデルは、障害を「個人の特性」として受け入れ、障害を持つ人が社会で生活しやすくするために、環境や制度がどのように改善されるべきかに焦点を置きます。

この社会的モデルの視点では、障害の境界線は個人の特性だけでなく、社会がその特性にどのように対応するかによっても変わります。

4. 障害の見え「にくさ」と支援のギャップ

障害には、外見からはわかりにくい障害も存在します。

たとえば、発達障害や精神障害などは、外見だけでは判断できない場合が多く、理解されにくいことも多々あります。

「わかりにくい障害」を持つ人々にとっては、支援を受けるための壁が高くなることが多く、障害の境界線を感じやすい状況に置かれることがあります。


5. 個人の体験による障害の捉え方の違い

障害の境界線は、当事者やその家族、支援者の経験によっても異なります。

例えば、ある人が周囲の支援によって日常生活を問題なく送られている場合、その人にとっての障害の境界線は薄く感じるでしょう。

しかし、支援がなく、困難を感じている人にとっては、同じ状態が「障害」として強く認識されることもあります。

このように、障害の境界線は固定されたものではなく、環境や個人の体験に依存します。

6. まとめ

障害の境界線は、個人の特性や社会的な支援の在り方によって異なり、明確な境界線が難しい問題です。

医学的な視点だけでなく、社会的・環境的な配慮も考慮することが必要です。

また、障害に対する理解と共感が広がることで、見えにくい障害に対する支援も充実し、すべての人が生きやすい社会を目指すことが出来ます。

自分は違うから知らなくてよい時代ではなくなってきました。

受け入れ態勢をつくるのも多様性の時代には必要なことです。

行動力と知識を持ち合わせた人間を目指しましょう。

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