見出し画像

みんなもっと音楽の話をしよう。

僕が人生で一番聴いたアルバムはToolの『10,000 Days』だ。

2006年の発売以来13年間も飽きずに聴き続けている。
蓄積されたiTunesの再生回数はダントツだし、実感としてもこれだと明確に思っている。

なぜそんなにこのアルバムを聴いたのか。
原因は2つある。
・「最高の楽曲集」
・「新作が出なかった」

それぞれ説明したい。

▼まず1個目「最高の楽曲集」。

当然のことながら良いと思っているから聴いている。
特筆したいのは”アルバム”だということだ。
若い子にはまったくわかってもらえないが、昔は音楽とはパッケージ商品だった。

『10,000 Days』は11曲、1時間16分収録の作品だ。
全部ひっくるめての芸術作品だ。
音楽に対して”アルバム”という概念(曲順などを含めた構成美)に、
人生で初めて感動したのがこの『10,000 Days』である。

物事における緩急のつけ方、
目標の達成に突き進むリズムの刻み方と盛り上げ方、
その全てをこのアルバムから学んだと言っても過言ではない。
マジで。
1曲ずつにその想いを1,000文字は軽く書けると思う。

▼そして2個目「新作が出なかった」。
WikipediaによればToolは1990年から活動している。
そして現在までその間に発売したCDはたったの5枚。
にも関わらず(だからこそか?)、その後に台頭するロック・ヘヴィロック系のバンドたちの多くがToolのファンだと公言している。

最後のアルバムが2006年『10,000 Days』。以来13年間新作を発表していない。ライブ活動はたまーにしているし、レコーディング風景をSNSに投稿するせいで毎年のように「新作発表か」との見出しがネットにあがる。焦らしに焦らされ、結局『10,000 Days』を聴くしかなかったのだ。

▼なんで突然こんな投稿をするかといえば、昨日8月30日。

Tool13年ぶりの新作が発売された。

先月22日突如発表された新作リリースの報道。
メンバーが珍しくインタビューを受け始め、
今月7日には新曲『Fear Inoculum』をyoutubeにアップ。
(今日までに950万以上の再生数)
さらにSpotifyなどストリーミングサービスの解禁。
(10年以上前の楽曲が各国でランクインした※日本はなってない)

少なすぎる情報がむしろ的確で考え抜かれた施策に思える。
マーケティング的にも『10,000 Days』を彷彿とさせる完璧な盛り上がりをみせて、発売日を迎えた。

▼僕のこの投稿は「Toolの新作最高だぜ!みんなも聴いてね!」じゃない。断じて違う(いや、新作最高だけどね!)。

ではなにかといえば「求人広告」である。

思えばこれだけ愛して聴いてきたにも関わらず、
Toolの話を人とほとんどしてきていない。
(大事だからこそ、人に言いたくない、みたいなのってあるじゃんか)

深く語り合いたい訳でもなく、
(そこはもう13年という時間が自己完結させてくれた)

ただ単に「実は私もTool好きです、えへっ」とこっそり教えてくれて、
Toolフォロワーとして一緒に併走してくれるような人はいないだろうか、
っていう「求人広告」である。

カミングアウトできる方、お待ちしております。
Toolにまったく興味ない方、人生で1番聴いてるアルバム、または楽曲でも教えろください。お待ちしております。

▼みんなもっと音楽の話をしよう。
技術的な発展となぜか反比例して、年々音楽全体の質やら価値が下がってる気がするのは俺だけか。それとも俺の年齢と反比例して感受性の低下か。

もっと新しい音楽を聴いて、もっと音楽の話がしたい。

いいなと思ったら応援しよう!

Enzo Suzuki
頂いた収益はすべて石垣島で消費します。