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【諸国漫遊記・アメリカ#2】 俺たちは自由だ
今回の旅の目的は、建築の視察である。旅行といえば旅行だが、勉強といえば勉強である。そもそも建築は不動産。動かないものなので、自ら動かなければ勉強にはならない。
アメリカへ飛ぼう
飛行機では全く寝れなかった。というかひっきりなしに機内食が配られるため、貧乏人の私は全てを平らげ、あまつさえスカイタイムを頼み、ゲフーと言いながら「ハウス・オブ・グッチ」を見た。今となっては記憶も朧げだが、レディーガガの演技が憎たらしかったことは覚えている。
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他にコナンも見たかったが、機械の不調で再生されず、斜め前の先輩が見ているハリー・ポッターと賢者の石を見ながらぼーっとしていた。正直金曜ロードショーで100回見ているので、全て知っている展開だったが、それでもなかなか面白い。
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飛行機は12時間飛行し、ダラス・フォートワース国際空港に到着した。
入国審査を突破しよう
中川家のネタに、グアムの税関というものがある。そのネタを見て以来、入国検査とは恐ろしいものだと刷り込まれていた。
審査の順番は先生→先輩B→先輩A→自分という具合だった。前に3人もいればスムーズに答えられるだろう。先生は問題なく通過したが、Bは英語が不得手なのと天然な性格もあったため苦戦していた。
特にどこを訪れる予定なのかという質問、通常はダラスやらフォートワースと地名を答えればいいものの、Bは「キンベル!キンベルアートミュージアム!」と後で行く美術館の名前を答え、審査官は理解できず後ろの我々にHelpの目線を送っていた。前に先生が通過していたのもあり、お前らはあの日本人と同じかと聞かれ、そのあとは”Finger~"としか言わなくなった。指紋を採取したらさっさと入国させられ、かくして私たちは自由の国の自由を得た。
人権(インターネット)を獲得しよう
私は楽天モバイルを利用しており、そのまま海外でも利用できるが無料なのは2GBとお話しにならなかったので、AmazonでT-mobileのe-SIMを注文した。e-SIMを利用するのは初めてだったが、前日にちょちょっと手続きすれば、着陸と同時にネットに繋がる非常に優れた代物だった。
他の同行者もSIMやモバイルWi-Fiを準備していたが、先輩Bは出国審査を通過してからWi-Fiをレンタルしようと思っていたそうである。(当然ながら)出国審査後のエリアに貸し出ししている場所はなく、そのまま日本を後にしたのである。そのため到着後に空港でプリペイドSIMを買おうということになったが、我々の動線に一切そのようなものはなく、先生のモバイルWi-Fiを利用することになった。
ドライブをしよう
レンタカー受付の建物に移動し、車に案内してもらう。日産のSUVを予約していたらしいが、案内されたのはキャデラックのエスカレードだった。違うとクレームを入れることもままならず、舐められたジャップはシングルベッドはあろうかというトランクにスーツケースを入れるしかなかった。
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Bが運転、自分が助手席という配置になった。
出国直前に先輩Bが「車の運転によって街の構造を理解したい、アメリカでの運転は全部俺がやるから」と言われ、やや不服に思っていたがこれは好都合だ。当然ながらお互いアメリカでの運転経験はなく、もっと言えば左ハンドルの高級車の運転経験もない。が、他に誰が運転しても同じなので、車はフォートワースへと向かった。
途中変なボタンを押し、走行中にトランクの窓が開くというアクシデントが発生してしまい、あわやスーツケースをテキサスの道路にぶちまけそうになったが、慣性とガラガラな銀行の駐車場のおかげで事なきを得た。高級車にはトランクの窓を開くボタンがあるため、不用意にボタンを押すことはオススメしない。
車でおよそ30分、肩肘を張りながらなんとか美術館に到着した。ただ、キンベル美術館が開館するのは正午であり1時間半ほど時間があったので隣接している美術館を見に行った。