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江沼のまとめ

緊急事態宣言が解除されたが僕たちミュージシャンのライブ活動の目処はまだたっていない。自粛生活延長中だ。


んで、最近変に時間があるので自分自身を振り返り見つめ直すようになった。
考えるだけじゃなくて、過去の曲をうたってみたりね。

それである種の節目かなとおもい、思ったことをつらつらと書いてみる。
だいぶ長いけど、だいぶ端折った。
でも正直に書いたつもりです。


僕は元々親の影響でフォークミュージックの素朴さになんとなく惹かれてそして家にギターがあったこともあり自然と音楽を好きになった。(当時、歌詞なんて聞いていない)
小学生の時にビートルズに衝撃を受けてからロックにハマり(当時、歌詞の意味すらわかってない)、そして中学生の時にplentyを結成した。

もちろんはじめはノリで始めたことだし、楽しければそれでよかった。
でもplentyとしての活動の中で音楽の崇高さ、歌と言葉の大切さを知っていった。
それからすごく神経質に音楽を作るようになった。
何度も壊し、作り、壊し。
狂気じみていたと思う(今でもその節はなくもないですが、、、)

そしてある時からすごく臆病になった。

言葉を紡いで人に伝えるということに、歌を歌うことに、曲を作ることに。
嫌になったわけではない。
こわくなったのだ。
言葉と定型に悩んで、疲れて、そもそも僕にとっての音楽の本質ってなんだっけ?って考えるようになった。

「人を楽しませること」
とはよく聞くが、イマイチ当時の僕にはピンとこない。

初めてビートルズを聴いた時のあの雷に打たれて頭が真っぷたつになって心地よさでどこかへ飛んでいってしまうようなあの感じはどこへいった。


ある時、なにで目にしたかは忘れたが、「魂を解きはなつ」というワードをみた。
なぜかピンときた。

僕は解放されたかった

人間は嫌いだし、
当たり前のように孤独はくっついてくるし、
社会は否応なく目の前に立ちはだかるし。
音が鳴っている時だけでも解放されたかった。
「魂の解放」
このワードだけ聞くとだいぶヤバいね 。笑
でもこれが今もなお追い求めている僕が思う音楽の本質。

元気な音楽が必ずしも人を元気付けたり癒す音楽として機能するわけではない。曲の明暗もそう。
そもそも自分が夢中になっていない、自身も解放されない音楽なんてやる意味がない。結果誰にもなにも伝わらない。
皮肉だなと思った。
音楽しか好きなことがなくて、他には誰とも何とも接点なんて持ちたくないのに、
その音楽が僕と誰か、僕と社会を繋ぐ唯一の接点だったんだから。

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それからまあなんやかんやあって 苦笑
歌うのは1度辞めてのめり込みたいものにのめり込んで今生き生きと表現できるものを信じようと思った。
そういうものをこれからも作っていこうと思った。
それだけが僕の正義だとも思うしね。

当たり前と言ったら当たり前の決着なんだけどね。
それからエレクトロミュージックとか、ダンスミュージックとか、アンビエントとかそういった言語を持たないインストもの(と、一口に言ってしまうのも勿体ない気もするが)。ビートとかグルーヴとかミニマルなループとか音の壁の中に原始的な開放感を求め、傾倒し、没頭していった。
それはそれは聴き狂ったし、作り狂った。

そうしているうちに一年ほどたって自分の色を混ぜてみたくなり再び歌い出した。
歌い出すと聴いてもらいたくなり、今のソロの活動に繋がっている。
その時の心持ちは「soul」という曲と、「光源」という曲に書き記しました。

今はこういう大変な世の中で僕の中でも変化が起きて、自分の表現にまた素朴さを欲している。
いや、まあフォークをやろうとしてるわけではないけどね。笑
それでインスタライブで過去曲を歌ってみたりしたんです。
思いのほか喜んでもらえて良かった。


そうそう。
新曲の歌入れをした。
すぐ配信しようと思う。
このブログの内容のように自分を総括したような曲ではないけれど。
インスタにもあげた眠れなくて作った曲。
とても気に入っている。
ピアノとストリングスのみで構成されたワルツ。
眠りを誘う曲調に無骨で現実を切り取ったリアルな詞をあえてつけた。
なぜかというと、
今の現実と歌詞の世界観を切り離しすぎるとなんだか自分との接点が持てなさすぎて気持ちよく歌えなそうだから。歌詞の文脈だけみたら「ん?」てところもあると思います。でもここに書いたように僕自身の文脈をわかってもらえたら「なるほど」となってもらえるかもしれません。
そして、noteでの楽曲緊急配信はこの新曲で最後にしようかなと思う。
社会も少しずつ動き出してるみたいだしね。
ありがとうございました。
次はなにしようかね。


今年で僕は32歳になる。
知らず知らずのうちに自然と何十年も前に打たれていた点が今の点と一本の線で結ばれようとしているように思う。
もしも次にみんなの前でステージに立てる時が来たらその時は自分の過去の曲も今の曲も一緒に並べて同一線上でやれたらいいなと思う。

江沼のまとめ〜2020編〜

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