なんにせよ、語れる知識量があるということは誇っていいのかもしれない。
おぎゃあと生まれて
何もたさない
何もひかない
人生なんて
ありはしない
『きょう、いきる ちから』 神岡学著 ダイヤモンド社刊
*この文章は2011年に書かれたものです*
年の瀬。
受験生のいる家庭には、また特別な年末である。
学習内容の改訂で、中学生の勉強はますます難しくなり、
端から見ていて、大変そうだなあと思う毎日である。
ぎゅうぎゅうと頭に詰め込んでも、
反対側からぽろぽろ落ちてきてしまいそうで、
両手ですくって戻してあげたい気持ちになる。
受験戦争とは無縁に生きてきた夫君は、
「こんなに勉強しなくちゃいけないものなのか?」と言うくらいである。
それでも息抜きは必要で、一緒にテレビなどを見てゲラゲラ笑う時間も
もちろん、ある。
毎週日曜日の「仮面ライダーフォーゼ」は我が家の男衆の
最大の楽しみであるし、
昔のテレビ放送を紹介する番組なども、好んで見るのだが、
感心するのは、大昔のヒーローものの映像を見て語ることの出来る
夫君の知識量である。
「このシュガロンてのは、帰ってきたウルトラマンに出てきた怪獣だぞ」
「おお!ゲバコンドルだ!」とか、
「ザンブロンゾってのもいたんだけどな」とか、
私からすれば、何語かわからない単語がばんばん出てくる。
そのたびに、子供たちは「へえ!!」「お父さん、すごーい!」
と尊敬のまなざしを送る。
好きこそものの……とは、よく言うけれど、
本当に好きだったんだろうなあと思う。
ヒーローものに関しては、上下10歳以上年齢の違う人たちとも
話を合わせられるキャパの広さである。
でもね。
もっと他に、覚えることがあったんじゃないかなあ。
と、思わないこともない。
というのも、小4の二男はまだしも、
受験生の長男が夫君に勉強の質問をすることは、まずないからである。
まあ、何にしろ得意分野があるっていうのは、いいことでは、ある。
ないよりは、いい。
ちなみに、前述の怪獣名はこのブログを書くにあたり、
紙に書き出してもらったものである。
最近、物忘れが多くなってきた私のアタマには、
こんな単語は入る余地はない。
断じて、ない。
(余談ですが、「帰ってきたウルトラマン」を
「帰マン」と呼ぶと夫君に教わったとき、
「ただいマン」のほうがいいのにと主張したことがあります笑)
2011-12-09 09:38:15