起業成功に”強み”は必要？
ブランディングプロデューサーの太田久美です。
自分の強みがわかりません（泣）
起業に成功するには、自分の”強み”を活かすことが大切だってことは、あなたもご存知でしょう。
ですが、かのピーター・ドラッカーは言います。
誰でも、自らの強みについてはよくわかっていると思っている。
だが、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである。
それさえ間違っていることが多い。
アメリカ人でもそうなんです。
謙遜が美徳とされ、目立つことを避けようとする日本人なら、なおさらのことです。
私のところに来る女性たちも、ご自分のことを語るとき、”弱み”の話ばかりします。
”強み”となると「私の強みは○○だと思うんだけど、大したことなくて・・・」と謙遜なさいます。
でも、それって間違っているんです。
謙遜はさておき、自分なりに思う”強み”も”弱み”も、たいてい間違っているんです。
なので、まずは安心しましょう。
あなたが自分でよくわかっていると思える”強み”は、間違っている可能性が高いです。
逆に、よくわからないと思っているとしたら、かえってラッキーなことだと言えるんです。
なぜ、強みがわからないのか？
それは、遺伝子のしからしめるところです。
人類の長い歴史の中で、個人の自由で職業を選べるようになったのは「ついこの間」のことなのです。
昔は、農民の子は農民に、大工の子は大工に。
親の仕事を受け継ぐのが当たり前で、自分で考える必要はなかったのです。
今は、選択の自由があります。
ですが、自分で考えて自分で選ぶ「自由の習慣」は、遺伝子に組み込まれた歴史が浅すぎるんですね。
なので、自由に自分で考えればいいことなのに、周りと自分を比べてしまうんですよ。
そうなると、自分なんて大したことない、もっとできる人がいっぱいいる、
偉そうに「私の強みはコレ」なんて、とても言える柄じゃない、と思うのも自然なことです。
選択が自由であるということと、周りと自分を比べることは合致しません。
比べている時点で、不自由な選択を自分に強いることになるからです。
じゃあ、何と比べれば”強み”がわかるのか？
答えは簡単、自分と自分を比べたらいいんです。
生まれてこのかた、何ひとつ成長してこなかった。
なんの努力も失敗もせずに生きてきた。
なんていう人はいないはずです。
前はできなかったことが、今はできるようになった。
できるようになるまでに、失敗も挫折もあった。
そのような経験の中に、あなたの”強み”が隠れています。
過去の自分と現在の自分を比べて、我ながら素晴らしい成果を上げたと感じる出来事は、あなたが”強み”を活かして成し遂げたことです。
逆に、「一発でできてしまった」という成功体験しかないことは、スルーしたほうがいいんですよ。
それが自分の強みだと思うと、ドラッカー先生に「間違っている」と言われてしまいますからね。
でも、私がオススメしたいのは、もっとよい方法です。
やりたかったのに、やらなかったこと
本当はやりたかった、でも、いろんな事情から取り組むのを諦めてしまった、という経験。
あなたにも、きっと、驚くほどたくさんあったかと思います。
そういうことの中に、あなたの”強み”が眠っています。
「やりたい」という情熱ほど、価値のあることはありません。
やりたい気持ちが湧きあがってくるのは、そこに”強み”を活かすチャンスがあることを、無意識にも察知するからです。
当然ながら、チャレンジに失敗や挫折は付き物です。
成功するまで諦めないで続けていけるのは、情熱があるからです。
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