#40 工作機械の総合メーカー【滝澤鐵工所】積み上げた実績と最新技術で、業界を牽引
今回は滝澤鉄工所について取り上げます。
会社概要
本社は岡山県岡山市。滝澤鐵工所は、1922年に兄弟によって創業し、当初は工作機械の製造販売を行っていました。その後、製造業を拡大し、現在は多岐にわたる製品を提供する総合メーカーとして発展しています。NC旋盤、マシニングセンター、普通旋盤、ドリルセンター、FAセル、システム他、工作機械の開発・製造・販売を手がけています。
業績推移
2022年3月通期決算によると、同社の売上は前期末に比べて57%増加し、265億円に達しました。ただし、同社の過去5年間のCAGRは2.7%にとどまり、成長率には改善の余地がありそうです。営業利益率は2.6%となっています。
コスト構造
売上原価は、2013年度から2021年度までの間で、一定の範囲で推移していますが、2021年度から2022年度にかけて急激に増加しています。一方、販管費は、年度によって大きく変動していますが、2022年度は前年度に比べてやや減少しています。
財務状況
2022年3月期の自己資本比率は40.2%でした。また、有利子負債は127億円となっています。
純資産は、年度が進むにつれて着実に増加しており、2013年度の136億円から、2022年度には218億円まで増加しています。ただし、2019年度から2020年度はほぼ横ばいで推移しています。
会社の財務状況を見ていきます。
2022年3月期の総資産は415億円で、うち流動資産が302億円、固定資産113が億円となっています。現金は105億円、売掛金68億円です。
負債は198億円で、うち流動負債が157億円、固定負債が41億円です。
純資産合計は218億円で、そのうち資本金が23億円、資本剰余金が16億円、利益剰余金が127億円となっています。
キャッシュフロー
最後にキャッシュフローについて見ていきます。2022年3月期のキャッシュフローですが、営業キャッシュフローは25億円、投資キャッシュフローは△17億円、財務キャッシュフローは△3億円でした。
まとめ
国内工作機械業界においては、主に半導体関連の受注増加により、2021年の受注総額は前年同期比70.9%増となり、内需5,103億円(前年同期比57.3%増)、外需10,311億円(前年同期比78.6%増)となっています。
また、日本国内・北米・中国・台湾における需要の増加により、前年度に比べ売上高が264億円(前年比56.8%増)となり、95億円の増収を達成しました。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響やウクライナ情勢、原材料価格・輸送コストの上昇、円安の進行等の懸念材料があるため、今後の展開には注意が必要です。ただし、景気回復の動きは継続すると予測されています。
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