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【 日本は農薬大国で作物も危険 ???】

本当だろうか?

ある人は、
1位:中国、2位:韓国、3位:日本で、
日本は世界有数の農薬使用大国である。
日本の農産物は農薬まみれで危険極まりない、という。
 
世界一とかいう情報もみたことある。

FAO統計が示しているのは「国別・耕地1ha当たり農薬使用量(有効成分の重量)」で

2010年版で、日本は11位、1位はトリニダード・トバコ、2位はコスタリカ、3位バハマです。
2016年版では、日本は16位です。1位はモルディブ、2位はトリニダード・トバコ、3位はコスタリカです。

要するに完全にウソ、デタラメです。
 
細かくは、一番下のリンクを開いてお読みください。

日本農業の不安をあおって、自分の本を売ろうとしたり、
アクセスを集めて自分のすすめる商品を売る、広告収入を増やす、
いわゆる炎上商法です。
 
このままでは将来不安だから保険に入りましょうという
恐怖マーケティングです。
 
あるいは、自分の不確かな信念に沿う情報を得たため、
一次情報を確かめず、ただ拡散している。
動物園からライオンが逃げたという情報を、
確かめもせず自分は善意のつもりでデマを拡散してしまう状況かもしれない。
それを、社会的に信用があるとみられる医師とか大学教授がやるから
余計に始末が悪い。 
  

世の中のニュースの9割以上が人の不幸、不安の情報だという。
だからテレビ見る。
いまのままで安全、大丈夫という情報では人は動かない、買わない、集まらない。
今日も天気良く、川があふれず、電気も電車もバスも正常です。
こんな情報、求める人は少ないでしょう。
 
 
中国、韓国を比較に出すあたりの心理は、
嫌中国、嫌韓国のネトウヨレベルと一緒ではないだろうか。
 
農薬使用量多い=危険な農作物ではない。
 
農薬の種類は農薬工業会によると、
日本だけで成分の種類として590種、商品名として4284種あります。
その中には、急性毒性が強いモノや弱いものがあり、
それらを平均して有効成分の重さだけで
比較してなんになるのでしょう?
 
仮に、強毒性農薬1、無毒農薬99で、平均50、
強毒性農薬99、無毒農薬1で、平均50、
こんな数字の比較に何か意味がありますか?
 
ビールとコーラとりんごジュースの重さを平均して、
どんな発見があるのでしょう?
 
そして、強毒性農薬が必ずしも残留値が大きいとは限りません。
瞬間的には強毒でも、散布と同時に分解していく農薬かもしれません。
590種もあればいろいろあるでしょう。
急性毒性、慢性毒性、環境影響、水質汚濁、土壌汚染、虫に対する効果、
病気に対する効果、これらは、
必ずしも正比例関係ではありません。
 
ここまでなら、ちょっと化学をかじった人ならだれでもわかります。

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農薬使う作物、使わないでもそこそこできる作物の面積比は
国によって異なります。
りんごとだいずでは、まず生育期間の長さ、植物体の大きさが
異なるため、りんごでの使用量が多くなるのは当然でしょう。
ましてやりんごの病害虫はだいずより多いし。
 
山ノ内町では、りんご400ha、稲100haとしたら、
農薬使用量は、田んぼばかりの町よりは多いでしょう。
だからといって、
山ノ内町のお米は田んぼばかりの町の米より危険でしょうか?
 
写真は山ノ内町の田んぼ。
 
どうか、できるだけ、一次情報にあたってみて、
ご自身の考え方の参考になさってください。


日本の農薬使用に関して言われていることの嘘 ? 
本当に日本の農産物が農薬まみれか徹底検証する
https://agrifact.jp/lies-about-the-use-of-pesticides-in-japan/

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