【 こんな果物買ってくれますか? 】
先日、朝市で買ってきたプラムです。
果実表面のサビは、
枝などとこすれてできます。
選果が甘すぎる、といって
農家を責めることもできますが、
少しだけお付き合いください。
黒い点が2つあるのは、
たぶん、ヤガ(夜蛾)というガの仲間が、
チュウチュウ吸った痕です。
チョウの口が、ストローのようになっているのは、
ご存じの方も多いと思いますが、
ヤガの口は、そのストローの周りにノコギリの
ようなギザギザがついてて、
突き刺すから、けっこう中まで
やられます。
かじったら、けっこう中まで行ってます。↓↓↓
ナイフで切っても、まだ深い。 ↓↓↓
で、虫に刺された部分を切り取ると、
食べるところ、3分の2くらいに、
なりました。
ほかにも、スモモヒメシンクイ、カメムシ、スリップス(アザミウマ)、セミなど
やってきます。
葉っぱ・枝には、アブラムシ、ハマキムシ、カイガラムシ、ハダニなども
来ます。
これが、無農薬か、農薬使用か知りませんが、
農薬だけでは防除が難しい害虫です。
幼虫は、畑の外で暮らしていて、
果実が甘くなるころ、
外から飛んでくるからです。
鳥取県の梨地帯では、
黄色い電灯を照らす防蛾灯で対策しています。
最近では、緑色のLEDがいいとか、
超音波はさらにいいとか、
研究され、実現もしています。
網張るとか、いっても、コストも労力もかかるし、
病気対策にはなりません。
病気では、黒斑病、灰星病、たんそ病、かいよう病、など
カビや細菌が飛んできます。
私も、虫屋ですから、
虫の専門家が
虫対策必要でいろいろやるのもいいけど、
片方の病気対策は、
依然として農薬だより、です。
キャベツでは自然農法とか、肥料がどうこう、
言う人いますが、
樹が大きい果樹ではなかなか難しいのが
現状です。
一袋に半分くらい、
こんな果実入っててもいいよ、
という人が増えれば、
農家の苦労も軽減し、
無農薬栽培広がるかもしれません。
同じ値段で買ってくれますか?
こういうことは、ほとんど知られていないと、
思うので、
ときどき発信してみますね。
こちらの写真はヤガの仲間、ムクゲコノハ成虫 ↓↓↓
ヤガの仲間は、ほかに何十種もいます。
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