メンバーシップ型雇用
メンバーシップ型雇用に関して考察する。
先日、jobという単語を考察した際、ジョブ型雇用について書いた。
そこから敷衍して雇用形態の議論について少し述べた。これから日本はジョブ型になると。
それに対して日本の伝統な雇用形態はメンバーシップ型だと。
後者のメンバーシップ型と言う言葉が判然としなかった。
メンバーシップという甘い言葉だが、よくよく考えると軍隊だ。
「軍隊型雇用」だ。
新卒一括採用は、徴兵の赤紙。
ローテーションは、転属命令。
年金は恩給。
要は、「優秀な兵士になって、敵と戦え」型雇用と言うこと。
(なんかリベラル的なフレイバー漂う書き方だが、単純に明快な言葉で考察したいだけである。)
1960年代、高度経済成長期は、まだ戦争経験者が企業にいたのだと思う。
雇用や採用、すべて大日本帝国のシステムを適用した、あるいはそうする以外、アイデアが無かったのだ。
高度経済成長の以前にも、朝鮮戦争特需があり日本経済の立て直しに寄与した。
日本経済の回復は1950年代には助走段階には入っていた。
1ドル360円の固定相場制の時代だ。
輸出産業が活況だったのは為替の影響もあろう。
やがてニクソンショック、プラザ合意と、円高の流れが来る。
為替が乱高下し、景気が腰折れになると、求めるのは軍隊より、雇用者側が、労働者個の使い勝手が良いか悪いかとなる。
新卒一括採用という、現代の赤紙よりも、傭兵の集合体の方が都合が良い。
それが、いわゆる、ジョブ型だ。
要は、社会システムの設計の話なので、どちらが正しいという正解は無い。
雇用政策は単独で考えても本質が分からない。
一旦ここまで。