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カノジョのせいで汚名を着せられた 【 エッセイ 】
「 そりゃないよクイズ大会 」
もうかなり前の話なんですけどね。
いわゆる職場恋愛していた時がありまして、まあ公認の仲だったんですけど。
その職場で年に一度、社長主宰の飲み会があって20人くらいで集まるんですけど、毎年社長からお題が出されるんです。
その年は景品付きのクイズ大会になり、一人一問クイズを出す事になりました。
社長から「 ズルはダメだからね 」とのお達し付き。
そして飲み会の2日前。
カノジョがわたしに問いかけました。「 ねえ、クイズ考えた? 」
わたし「 まあ 」
カノジョ「 私、思いつかないんだけど 」
わたし「 なんだっていいんだよ 」
カノジョ「 あなたなら何個か知ってるでしょ? 」
わたし「 俺が知ってるの出したら意味ないじゃん。社長だってズル駄目って言ってたじゃん 」
カノジョ「 真面目か! 」
そう言うと、両腕をだらりとさげ肩を左右にゆらしながら、「 いいじゃんケチぃ。なんで君はそんなに薄情なのさぁ。ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ~~~ 」
駄々が止まりません。
ハッキリ言ってうざいです。
面倒なので、クイズを一問カノジョに提供し、わたしは回答しないことに。
そして念を押しました。
わたし「 このことは、絶対に言うなよ 」
カノジョ「 あなた答えないんだから言うとかそういうの関係ないでしょ 」
なんでこういうことには頭が回るのだろうか、不思議でしょうがない。しかも態度豹変してないかい?
とにもかくにも、社長ってホントにそういうの嫌うので、カノジョには念押しをして飲み会にいきました。
その年の飲み会は異例の盛り上がりをみせました。
みんな酔ってます。カノジョもご機嫌です。
クイズ大会もなんだか大盛り上がり。
いい歳した大人たちがこんなに盛り上がるなんて……
そしてカノジョが社長から指名されました。
立ち上がると、わたしを見下ろして一言。
カノジョ「 やっぱアレ止めるわ 」
わたし「 はぁ? 」
あれほど言うなと言ったにも関わらずこれはいったいなんなのでしょう⁉
まるでわたしがカノジョに問題を押し付けてズルしようとしたかのように聞こえるではないか。
このやり取りはものの見事に筒抜けでした。
酔っ払った皆からヤジられ、社長からは冷たい横目でチラッと見られ「 ズルしちゃダメだろ 」とたしなめられました。
カノジョの耳にそのセリフは入らず、得意げな顔でクイズを出しました。
自分の出題はまるで覚えていませんが、カノジョのクイズは覚えています。
「 車が10台通ると開くものはなぁーんだっ? 」でした。
わたしが肩身のせまい思いをしているのをよそに満面の笑みで「 シンキングターイム 」とか言っています。
とんだコンチクショウです。
答えは下に書いておきます。
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エージロー
答え:カーテン
読んで下さってありがとうございました!
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