修飾語と被修飾語は位置関係に注意すること【テキスト】
修飾語は言葉を飾る単語です。
修飾語を使うことによって、抽象的な文が具体的になり、詳しく表現できます。
念のために、簡単な文で修飾語と被修飾語を確認してみましょう。
先ず、修飾語を使っていない文です。
ーー 女性が立っている。
この文だと曖昧過ぎます。
そこで、
ーー ドレスを着た女性が立っている。
『 ドレスを着た 』が修飾語で、『 女性 』が被修飾語です。
こうすることによって、どんな女性なのかを少し具体的にイメージすることができますよね?
更に、もっと具体的にするために、
ーー 赤いドレスを着た女性が交差点に立っている。
このように書くと、更にしっかりとイメージがわきやすくなりますよね?
では、本題に入っていきます。
修飾語を使う時には位置関係に注意する必要があります。
よくやってしまうミスがあるので紹介してみましょう。
◆ 悪い例文
ーー 本当に私は彼のことが好きだった。
気持ちを書くと、その感情を強調する『 本当に 』などの言葉が先に出てきてしまいます。言いたいことは分かるのですが、文の流れがちょっと悪くなります。
そこで、
◇ 手直し文
ーー 私は彼のことが本当に好きだった。
これで気持ちがより伝わりますよね。
また違うタイプの例を挙げます。
◆ 悪い例文
ーー 今年一番は、夏に行った鎌倉へのドライブが思い出だった。
違和感ありませんか?
そこで、
◇ 手直し文
ーー 今年一番の思い出は、夏に行った鎌倉へのドライブだった。
『 一番 』が『 思い出 』の修飾語です。
では、ちょっと考えてみて下さい。
◆ 例文
ーー どうして、彼はさよならも言わずに出て行ってしまったのだろうか?
如何ですか?
流れがちょっと悪いことが、なんとなくでも分かりますでしょうか?
◇ 手直し文
ーー 彼はどうして、さよならも言わずに出て行ってしまったのだろうか?
この例文では『 どうして 』と『 さよならも言わずに 』の二つが修飾語です。
被修飾語は『 出て行ってしまった 』です。
どうでしょう?
客観的に読んでみると、例文には違和感がありますよね?
文章は書いたら読み返すようにして下さい。
特に感情的な文を書いたときは、修飾語と被修飾語の位置に気を付けて下さい。
また、修飾語と被修飾語は、距離が離れるほど伝えたいことが弱まるので気を付けてください。
修飾語はできるだけ被修飾語の直前に置くようにします。
ではでは。
エージロー