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RPA の標準記法は策定されるか?…勝手に考察

この記事はUiPathブログ発信チャレンジ2021サマーの28日目の記事です。

どーもこんちわー(低血圧)、UiPath エバンジェリストの市川です。

あ、2回目のワクチン、打ってきました(報告)。

はい、そういうわけで(脈絡なし)、今日は RPA の標準記法について考察します。

 ※ かなり誰得コンテンツです。超ニッチ

ベンダーロックインと標準技術

皆さんはベンダーロックインという言葉をご存じでしょうか?…あんまり最近は聞かないよね~☆って思ってたんですが、ちょっと前に YouTube の ABEMA チャンネルの動画で聞きました。

簡単に言うと、一度、どこかのベンダーの製品を使った(採用した)ら、その後も継続してそのベンダーの製品を使い続けなくてはならない、(コストとか使い勝手とかの理由で)使うのが嫌になっても、使うのがやめられない状態をロックイン(固定)と言ってるわけですね。

しばしば、この言葉は善良なユーザー邪悪なベンダー卑怯な手口ロックインされている…みたいな文脈で使われる(ような気がします)が、私は善悪の問題ではないと思います。

最高のサービスをタダ同然で提供しろ!というユーザーと、高収益を安定・継続して確保させろ!というベンダー(メーカー)のせめぎ合いが背景にあり、単なるパワーゲームの一種だと思ってます。

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 ※ 個人の感想です

さて、このベンダーロックイン、防ぐ方法がいくつかあります。ベンダー選定をちゃんとやるとか、ドキュメントをちゃんと残すとか…実にいろいろあって、どれも興味深いのですが、本記事の本題ではありません。ここでは、(オープンな)標準技術を使うという方法にフォーカスします。

業務システムにおける(オープンな)標準技術

オープンな標準技術、つまり

仕様が公開されていて

誰でもその技術に準拠しやすくて

多くの製品やシステムでその技術使われている

といった特性を持つ技術を要件とすれば、特定のベンダーにロックされにくくなります。参入障壁が下がるわけです。もちろんこれだけではベンダーロックインを完全には防げないのですが、それでも、ユーザー側はかなり有利になります

少なくともベンダー側は、オープンな標準技術に準拠することを意識しますし、その業界でも強い力を持つベンダーは、標準そのものを策定したり、コントロールしようと試みる場合もあります。

…んで、RPA の(オープンな)標準記法

前置きが長くなりましたが、それじゃ RPA の(オープンな)標準技術というのはありますか?…と問えば、答えは No! です。

本当にないですまるでないです(not at all)。

必要だ!…って言ってる人はいます。

この著者はカナダにある Blueprint という会社の CEO です。Blueprint は著名な RPA 製品(UiPath、Automation Anywhere、Blue Prism、Power Automate など)の相互変換を可能にするサービスを提供しています。

どこかの製品の成果物を取り込んでBPMN という標準記法に変換して、さらにそこから別の製品の成果物に変換して出力するタイプですね。ただ、どこまで変換できるかは存じ上げないですが、完全には難しいと思います。

一般的に RPA の成果物の中には、以下のような情報が含まれます。

 1.処理フロー
 2.変数・データ定義
 3.操作対象の画面項目の情報
 4.利用する部品の情報
 5.その他のメタデータ

これらのすべての項目について、製品を横断した標準仕様・記法はありませんすべて製品ごとにバラバラです。したがって、製品A から 製品B への成果物変換を試みると、どうしても失われる・変換できない情報残ってしまうはずです。

標準記法は策定されるか…勝手な予想?

難しいんじゃないかなぁ。…と思ってます。

そもそも各社で考え方が違う部分がある、というのもそうですが、かつての BPMN の失敗(?)という歴史的な経緯もあり、多くの人が RPA の標準記法大きな期待をしてないように感じています。

BPMN の失敗(?)というのは、かつて BPM(Business Process Management)という世界でも似たような議論があり、ちょうど10年前標準記法として BPMN 2.0 という仕様ができました。

しかし、BPMN 2.0 で製品間の相互互換性を担保できたのは、ほんの一部(フローとか、変数とか)で、BPM を使ったシステム全体は、簡単には移行できません

相互運用性(Interoperability)標準的な記法で担保する…というアプローチ自体が、かなり難しいものであることが、BPMN の失敗(?)から明らかになり、そこから波及して RPA の標準記法への期待値も下がったのではないか。…これが私の勝手な想像であり、したがって RPA の標準記法は(少なくとも今後、数年は)策定されない…というのが勝手な予想になります。

まぁ、わかんないけどね!

 ※ BPMN 2.0 策定の裏話(?)は👇に、いろいろ書かれてます(英語)。

まとめ

ベンダーロックインを防ぐために(オープンな)標準技術有効

RPA には(オープンな)標準記法がない

RPA 的な世界では、標準記法ベンダーロックイン防ぐことが難しい(と思う)

もしかすると、頭の良い人凄い標準記法とか、凄い変換ツールを考えちゃうかもしれないけど…(そして起業して大金持ちに!)

最後に宣伝

普段は Web セミナーをしたり、Twitter をしたりしてます。

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