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生きるコツ1月29日「フジテレビとブラックエンジェル」
私が子どもの頃、1980年代の初頭。
いとこのお姉さんの自宅にあった本棚でDr.スランプの単行本と、ストップひばりくんに出会った。あの衝撃たるや今振り返っても、大人の階段を一歩どころから10歩は昇った気がした。というのも明らかにコロコロコミックとかドラえもん、ゲームセンターあらしといった世界とは別次元の世界を子どもながらに感じた。大げさに言えば、意識の革命である。
それからである、週刊少年ジャンプにハマっていくのは。
キン肉マンにキャプテン翼、風魔の小次郎、キックオフと今でも当時の連載中の漫画を思い出せる。まだ、北斗の拳もやってない頃だ。
その中でひと際、大人びた世界を醸し出していたのは平松伸二先生の「ブラックエンジェル」だ。
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ストーリーは世にはびこる悪を雪藤洋士が率いるブラックエンジェルが成敗するという、いわば現代の必殺仕事人だ。自転車のスポークを武器にするあたり、きっと制作背景の裏側にはそんなコンセプトもあったのではないかと推測する。(本当に自転車のスポークが武器になるのか?どうやったらあれは取れるのかと一度ならずも当時の子どもは思ったものだ)
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漫画のストーリーはセックスの描写やらしゃぶ漬けにされた女性、アイドルなど小学生の時分にはあまりにも衝撃的過ぎるおとなの世界にただただ驚いた。(これが創作か実在するのかという概念すらなかった)
雪藤の決め台詞が「地獄へおちろ!」とスカッとさわやかな~な感じから程遠い世界が繰り広げられる。
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最近のフジテレビの性上納システムの話を聞くとどうしても思い出す。
子どもの頃のトラウマというか、そんな世界があるのか?ないのか?火の無いところに煙は立たないのか?少なくとも人間関係において上司と部下の関係、貧困(お金を貸す側と借りる側)、政治(政治家とわいろを渡す企業側)、やくざとそこには強い者と弱い者がいる。
弱い者が搾取されるのは今も昔も「性」なんだなと痛感するこの頃。
不適切にもほどがあるで「性同意アプリ」に同意をしてからチョメチョメを!という話があったがあながちこんな世界も近いかもしれない。
それにしてもよく少年誌でこんな内容をやっていたものだ。
でも別にそれをマネしようという大人にはなってない。よく「子どもへの悪影響が~」なんて話も昔からあるが、少なくとも権力をかさに女性をひどい目にあわす奴は「地獄に堕ちるんだ」という道徳感を学んだような気もする。
話を一般化するのは難しい。ただただ、昔の思い出がよみがえった話である。
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