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「他人と自分を比べるべきではない」というけれど…【キンコン西野】

このnoteは2023年12月23日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。


 
 

昨日の『ニシノコンサル』で考えさせられることが…

 
連日、『ニシノコンサル』の話題が続いて申し訳ないですが、昨日も『ニシノコンサル』がありまして、そこで考えさせられることがあったので共有させていただきます。
 
※ニシノコンサルはコチラ↓

昨日は『ニシノコンサル』が二件ありました。
 
一件目は僕のVoicyのスポンサーもしてくださったことがあって、同時にVoicyのパーソナリティーでもあります(株)和髙組社長の高橋貴洋さんです。
 
「他社貢献」をキャッチコピーに活動されていて、「これだけ貢献したんだから、ちょっとは僕にも…」とキッチリと見返りを求める人です(笑)。
 
僕としては一周まわって面白くなってきていて、こうなったら、引き続き「他社貢献」を叫び続けていただきたいと思っています。
 
その高橋さんから出版とクラウドファンディングの御相談がありまして、両方ともまぁまぁ僕の得意分野だったりするので、それなりにお答えさせていただきました。
 
近々、高橋さんのクラウドファンディングが立ち上がると思いますので、宜しくお願いします。
 
で、その高橋さんの話は今日はどうだっていいんです(笑)。
 
今日は、昨日の『ニシノコンサル』の二人目の相談者さんの話が今日のメインです。
 
二人目は一般の主婦の方でした。
 
子育てが一段落して、ここからまだまだ人生は長いから、「仕事でもう一花咲かせてやろかいっ!」みたいな感じだったんです。
 
その方は、「この年齢で会社に勤めるのは難しいので、自分で事業を立ち上げようと思っていて…」とおっしゃっていたのですが、事業プランを聞くと、徹頭徹尾、夢物語だったんです。
 
いや、べつに夢物語はいいんです。
僕自身、「エンタメで世界を獲る」とか言っちゃってるわけだから、他人の夢物語を笑えるハズがありません。
 
夢を語るのは大いに結構だと思うし、そういう世界の方が僕は好きです。
 
ただ、事業として始める以上は、「それを、どう実現していくか?」という計画が必要になるわけですが、それが一つも無かったんですね。
 
たとえば、一つ例を出すと…
 
「私は○○という商品を出そうと思っているのですが、品質で差をつけることが難しくなってきたこの時代に競合と差をつけるには、『エンターテイメントと掛け合わせればいい』と思うんです。それも『コラボ』というイメージではなく、人気作品を作ってしまって、その作品の世界の中に存在する商品として打ち出すイメージです」
 
という感じ。
 
「いやいや、それは分かったけども、そもそもの、その『人気作品』とやらは誰が作るの?」という疑問が残りますよね。
 
ディズニーから、ハリウッドから、ジブリから、集英社まで、皆、死に物狂いで『人気作品』を作りにいって、99%が撃沈している中、「人気作品を作って、その作品の世界の中で存在する商品を…」と言っておられますが、
 
それって…
 
「私、1000億円を稼ぐ方法を思いついたんです。メジャーリーグに行って、ピッチャーとバッターの二刀流でホームラン王になればいけます!」
 
と言っているようなもので。
 
どうやって、メジャーリーグに行って、ピッチャーとバッターの二刀流でホームラン王になるのよ…という。
 
 

強者は強者の戦い方を、弱者は弱者の戦い方をしなきゃいけない

 
で、いろいろ気になったので、「ちなみに、○○さんの特技(売り)とかってあるんですか?」と質問させていただいたんです。
 
すると「これと、これと、これは負けません」という答えが返ってきたのですが、厳しいことを言うと、すべて「替え効く仕事」だったんです。
 
わさわざ。○○さんに頼む必要がない仕事です。
 
でも、そんなこと言い出したら、ほとんどの人が何者でも無いわけで、このままだと、この話に救いが無さすぎます。
 
そこで僕が○○さんにお伝えしたのは…そして、この場で皆さんにお伝えしたいのは、
 
自分が何者でもないことはさして大した問題じゃなくて、そうじゃなくて、「自分は何者でもないのに、自分が何者かのように振る舞ってしまう(自分の見積もりを誤ってしまう)と本当に何も生まれないよ」という話です。
 
強者は強者の戦い方を、弱者は弱者の戦い方をしなきゃいけないんです。
 
何者かになっている人は何者かになっている人の戦い方をしなきゃいけないし、
何者でもない人は何者でもない人の戦い方をしなきゃいけない。
 
 

他人との比較の中でしか自分の能力は計ることができない

 
そんな中、自分を客観的に見ることができず、自分を正しく見積もれない…というのは致命的で、いろいろ話を伺っていると、専業主婦をやっていた間、10年以上、社会(ビジネスシーン)と接続していなかったから、つまるところ、自分の能力が今どのぐらいに位置しているかを知る機会がほとんど無かったそう。
 
これ「社会的比較」と言ったりするんですけども、「貿易をしないと自国の商品の価値が分からない」みたいな話で、周囲の人々と自分を比較することで、ようやく社会における自分の位置を確かめることができて、逆に他人との比較の中でしか僕らは自分の能力は計ることができない。
 
他人とコンタクトをとらないことには、どうしたって見積もりを誤ってしまう。
 
自分が可愛いから、どうしたって自分を高く見積もってしまう。
 
芸人時代から、今も、本当にたくさんの後輩を見てきましたが、伸びる子と伸びない子の違いってビックリするぐらい分かりやすくて、自分のサイズをわかっている子は「あ、俺、ここは向いてないわ」と割り切って、「結果が出せるところ」で戦うので分かりやすく伸びて、分かっていない子はずっと燻ってる。
 
ほんと、「身の程を知る」というだけの話なんですけども、結構、これができない人が多いんですね。
 
一度、ビジネスシーンを離れて専業主婦を経験された方が、再び仕事に復帰できる世界って本当に最高だと思うし、僕もできる範囲でサポートしていきたいと思います。
 
その際、自分の能力を見誤ってしまっているかもしれない(高く見積もっているかもしれない)自分がいることは頭に入れておいた方がいいと思います。
 
 

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