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宣伝アカウントはもういらない? 効果的なPRの本質【キンコン西野】

このnoteは2025年1月7日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。


 
 

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は広告宣伝費を全て…

 
今年の夏に上演するファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の現在地と、日本での演劇・ミュージカルの「宣伝」に対するアレやコレやをお話ししたいと思います。
 
まず、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は広告宣伝費を全て「動画」に投下してみました。
 
現時点ではポスターやフライヤーといったものを1枚も作っておりません。
 
これは何も「ポスターやフライヤーなんて意味ないでしょ」というアンチテーゼなどではなく(地域によってはポスターやフライヤーが強い場合もあるよね)、いわゆる「選択と集中」というヤツで…僕自身、ここ数年、ポスターやフライヤーを観て新しい舞台を観に行った覚えがなく、入り口は大体「動画(特にショート動画)」なんです。
 
中国の『重慶1949』という舞台も、TikTokか何かで見て、「うわ、これ、観たい!」となり、中国まで飛びました。
 
「だったら、まずは動画に集中しよう」というわけで、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は広告宣伝費を全て動画に投下してみました。
 
去年の9月から毎週金曜日に配信している密着ドキュメンタリー『BackStory』がソレです。
 
再生回数は回によって違いますが、1番直近だと、先日の「エハラマサヒロ君」の回の再生回数は【23万回】ほど回っています。
 
毎週アップしている中で、時々、「切り抜き動画」をショート動画としてアップしているのですが、これがバズる時は鬼のようにバズりまして、1番回っている回の再生回数は【980万回】となっており、まもなく大台の【1000万回再生】に乗る勢いです。
 
そう考えるとポスターやフライヤーには、あまり「バズる」という現象は起きないので、「演劇やミュージカルに興味がない層」にリーチする為に、広告宣伝費を全て動画に投下するのは1つの手かもしれません。
 
そんなPRの甲斐もあってか、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は8月9日〜11日までの【第1弾チケット】と、8月13日〜8月17日までの【第2弾チケット】(合計11公演分)が既に完売しておりまして(本当にありがとうございます!)、現時点で「初日からの約12000席が埋まっている」という状態です。
 
※8月19日〜24日までの【第3弾チケット】の発売日は2月9日(日)を予定しております。
 
クオリティーでブッちぎることは勿論のこと、僕が製作総指揮として入るからには、役者さんの労働環境の是正と、「数字」面でもキッチリと結果を出すことは決めていて、「うちは大手事務所じゃないからできない」なんて言うつもりはありませんし、大手事務所でもできないことをやる覚悟でおりますので、そのあたりも注意して見ていただけると幸いです。
 
 

宣伝効果のない宣伝アカウントに人件費をかけている場合じゃない

 
もう1つ、PRまわりの「選択と集中」の話をさせていただくと、今回、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』では、公演の「専用アカウント(公式アカウント)」というものを作っておりません。
 
公式Xや、公式インスタグラム、というヤツですね。
 
これも消費者としての僕の意見なのですが、やっぱり「宣伝アカウントに宣伝効果なんて無い」と思っていて、このVoicyでも告知しかしなかったら、誰も聴かないと思うんです。
 
毎回、愉快な話をして、その合間に少しの告知が挟まるから、告知の効果が僅かにあるわけで…なので、スタッフの方から「公式Instagramをまわしましょう!」と提案があったのですが、やんわりスルーさせていただきました。
 
「宣伝効果のない宣伝アカウントに人件費をかけている場合じゃない」という判断です。
 
宣伝効果のない宣伝アカウントの運用にお金をかけるぐらいなら、毎週の密着ドキュメンタリーの撮影&編集代に充てた方がよっぽど良い。
 
そう考えると、ポスターは作ってないし、フライヤーも作ってないし、公式アカウントも作っていなくて、これまでの宣伝の常套手段を何一つ使っていません。
 
それでも今のところ数字で結果が出ているところを見ると、宣伝って、「広告効果」はそこまで見ていなくて、ただただ「宣伝をしている」ということで、主催者の気持ちを安心させる為の「御守り」になっているような気がしないでもありません。
 
これは何も演劇・ミュージカルに限った話ではなくて、おそらく、あなたやあなたの周りでも、『「広告効果」を見ずに、ただただ「宣伝をしている」ということで、本人の気持ちを落ち着かせる為の「御守り」になってしまっている宣伝』が潜んでいると思うので、お互い気をつけていきましょう。
 
 

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