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キンコン西野流勉強法『一旦、騙される』【キンコン西野】

このnoteは2023年12月26日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。


 
 

中2の後半まで学年最下位をウロウロ…中3の時、数学全校1位に

 
今日は「効率良く学ぶにはどうすればいいか?」という勉強法について、お話ししたいと思います。
 
日頃、Voicyで毎日喋ったり、ビジネス書を出したり、講演会をしたりして、なんだか偉そうにしていますが、僕なんて高卒のアホなんです。
 
「高卒がアホ」といっているわけではなくて、「高卒の(中の)アホ」です。
 
高校入ってからは勉強なんか全然しなかったし、成績は学年最下位あたりをずっとウロウロしていて、毎回、留年の候補に挙げられていました。
 
なんか「補習を受ければ、なんとか2年生にしてもらえる」みたいなノリでした。
 
僕は今も学生時代の同級生と働いているので、機会があれば学生時代の西野の様子を聞いてみてください。
 
高校に入ってからは、吉本に行くことを決めていたので、すべての勉強を捨てて、とにかく授業中はずっとネタを作っていて、昼休みや、終わりの会などで毎日ネタを披露していました。
 
「1年生の時から、2年生と3年生を押さえて、文化祭の司会をする」というスピード出世をしていたんです(笑)
 
そっちに全振りなので、当然、勉強なんてできない。
 
ただ、中学2年の後半から、中学卒業までは死ぬほど勉強をしました。
 
「お前の成績だと市立にも行けないぞ」と先生から脅されたんです。
 
この話は、過去に何度かさせていただいているので割愛させていただきますが、中学3年の時は、数学は学年トップでした。
 
当時、川西では、新進気鋭のWillという学習塾がハバを効かせていたのですが、夏になると他校との合同授業みたいなのもあったのですが、総合ランキングは忘れましたが、少なくとも数学に関しては全校の中で1位でした。
 
あの当時、自分より数学ができる人間にあったことがなくて、まず間違いなく僕の人生の全盛期でした(遠い目)。
 
ただ、中学2年の後半までは、学年最下位あたりをウロウロしたので、そこが僕の定位置で、基本はバカなんだと思います。
 
 

「一旦、アホなフリをして、鵜呑みにする」数学が急に得意になったのが、まさにソレ

 
今も相変わらず勉強はあまり得意じゃないですが、とはいえ、生きていたら「勉強しなきゃいけない場面」ってあるじゃないですか?
 
英会話もそうかもしれないし、お金の勉強もそうかもしれない。
 
僕の場合だと、絵本、ミュージカル、映画…と職業を転々としているので、その業界の人達が10年かけて修得するようなことを半年で身につけなきゃいけないシーンがあったりします。
 
お忘れかもしれませんが、僕、生まれて初めて手掛けた映像作品が『映画 えんとつ町のプペル』なので、ここから分かるとおり、大急ぎで成長しないといけないんです。
 
高卒のアホのワリには、そこそこ生き残っている方かなぁと思います。
 
そんな僕の勉強法というか、「ココに気をつけるようになってから、勉強効率がグンと上がった」というのがあって、それは、「勉強をする時は一旦、アホなフリをして、鵜呑みにする」です。
 
これ、メチャクチャ大事です。
 
Voicyのリスナーの皆さんならお察しのとおり、僕は仕組みから全部知りたいヤツなんです。
 
「何が、どうしたら、こうなる」というのを全部知りたいし、整合性がとれていないと気持ち悪くてたまらないんです。
 
これはもう物心つく前から、オセロと囲碁と将棋とチェスで育てられて、親が「諸葛孔明」から名前を拝借して息子につけるぐらい戦国・戦術オタクというのもあって、こんな仕上がりになっちゃいました。
 
だから、「なんで、そうなるの?」「なんで?なんで?」という(良く言えば)探求心が強いのですが、この性格って、学ぶ時には裏目に出ることがあります。
 
僕が中学2年で数学が急に得意になったのが、まさにソレなんですけども、それまでは「数学」どころか「算数」が、まるで理解できなかったんです。
 
「1+1=2」と言われても、「なんでなの?」となっていた。
 
学校では「鉛筆1本と、鉛筆1本を合わせたら、鉛筆2本になるでしょ?」とか、「りんご1個と、りんご1個を合わせたら、りんご2個になるでしょ?」と説明を受けるわけですが、それはあくまで「合わせたら2つになるモノ」を例として選んでいるだけの話であって、たとえば、「砂山1つ」と「砂山1つ」を合わせたら「大きな砂山が1つ」だし、粘土もガッチャンコさせるとそう。
 
「質量は2倍になるけど、2個にはならない」ということもあるわけで、「1+1=2」というのは、【視点】によって違うわけじゃないですか?
 
実際、「1+1=2」を証明できる人って、100人中1人いるかいないかぐらいだと思います。
 
「1+1=2」を証明するには「ペアノの公理」というクソ面倒臭い言い分を理解しなきゃいけないので。
 
ですが、一応、世間的には「1+1=2」となっていて、べつに誰も疑っていないわけじゃないですか?
 
「鉛筆」とか「りんご」とか、「1+1」が「2」になるものだけを例に出して、「『鉛筆』と『りんご』の1+1が2になったんだから、1+1って2だよね?」という、なかなかズルい手口だと思うのですが、世の中は「1+1=2」で回っている。
 
じゃあ、なんで「1+1=2」ということになっているのか?という部分なんですけども、これはあくまで僕個人の見解ですが、言葉を選ばずに言うと、「罰による洗脳」と言えるかもしれません。
 
「理屈」じゃないんです。
 
「1+1=2!それ以外はダメ!以上!」という。
 
「1+1で2以外の答えを書いたら、テストで点はやりません!入学試験も落とします!」みたいな。
 
これに関しては、中学2年の時に塾の先生が「数学は宗教とか、ファンタジーみたいなもんで、一旦信じないと(一旦鵜呑みにしないと)前に進まないんだよ」と話してくれたことがあって、そこで、すごく腑に落ちたんです。
 
「あ、これ、理屈なんか持ち出さずに、一旦、相手のルールに乗っかっておいた方がいいやつだ」という。
 
英会話なんて、まさに。
 
「こういう時は、こう」みたいなルールを押しつけてくるくせに、なんか突然、「本来は、こうだけど、ここは雰囲気で!」みたいな変化球が突然飛んでくる。
 
その時に、「さっき、『こういう場合は、こう』と言ってたじゃないですか!なんで、なんで?」と突っ込んでいたらキリが無い。
 
 

僕の知る「成長が速い人」の共通点は…

 
これ、数学や英語に限った話じゃなくて、ほぼ、全ての学習でそうで、構造から理解することって大事なんですけども、結論、そんなの後からでいいんです。
 
というのも、いろんな業界を見てまわりましたが、1歩目から理屈っぽいヤツって、とにかく成長が遅いんです。
 
理屈っぽいヤツって「さっき、○○って言ったじゃないか!」と論破芸を展開し始めるので。
 
アホはシンプルに学習スピードが遅いんですけども、その次ぐらいに理屈から全て知ろうとする人も学習スピードが遅い。
 
僕の知る成長が速い人の共通点は「これは細かく突っ込んでいくと、色々辻褄が合ってないのだろうけど、ここは一旦、鵜呑みにして、後で理屈を入れるか」という感じで、確信犯で、まずは鵜呑みにする人です。
 
成長が伸び悩んだ時には、この話を思い出してみてください。
 
 

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