ビジョンの作り方

何でビジョンを作るのかもわからない。
ミッションとビジョンとパーパスと、意味がわからないし、もう何をどう作れば何に役立つのかわからない。そんな方のためにビジョンの作り方をまとめました。
コリンズ・ポラス式ビジョンの作り方(スタンフォードの研究や論文)を紹介します。

ビジョンを作るメリット


1.ビジョンは通常では考えられないほどの努力を引き出す
2.ビジョンは戦略的、戦術的判断を下す文脈となる。
3.共通のビジョンは一体感、チームワーク、共同体を生み出す。
4.ビジョンは企業が一握りの中心人物に依存した状態から脱却する基盤となる。


ビジョンを構成する三つの要素

1.コアバリューと理念

2.パーパス(存在意義)

3.ミッション


コアバリューとは?


会社の指針となる原則と信条の体系。事業と人生に関する哲学。

>詳しい作り方と事例はこちらにまとめました。

パーパスとは(存在意義)?


組織が存在する根本的理由。
コアバリューから生まれる。
組織の行方を照らす星のように、常に努力すべき目標であるが、完全に達成されることはない。100年間に渡って会社の指針となる。

>詳しい作り方と実例はこちらにまとめました。

ミッションとは?


大胆で説得力のある野心的目標
明確なゴールと具体的期限がある。達成されると、新たなミッションが設定される。
4つのタイプがある。
1.目標 2.共通の敵 3.ロールモデル 4.内部変革

>詳しい作り方と実例はこちらにまとめました。

ビジョンの例

メルクのビジョン

コアバリューと理念
私たちは病を患う方々の役に立つ能力を何よりも大切にする。
私たちは最高の倫理観と誠実さにコミットする。
私たちはサービスを提供するお客様、社員、そして社会に対して責任を負う。
社会のあらゆるセグメント(お客様、取引先、政府、一般市民)との関わりにおいて、私たちの掲げる高い基準が反映されるようにする。
私たちは科学を人類のニーズと合致させるような研究にコミットする。
会社の未来は社員の知識、想像力、スキル、チームワーク、誠実さにかかっていることから、このような資質を何より大切にする。
私たちは利益を求めるが、それは人類に役立つ仕事がもたらす利益でなければならない。

パーパス
私たちは人の命を守り、改善する事業に従事している。あらゆる行動は、その実現にどれほど寄与したかによって評価しなければならない。

ミッション(1979)
1980年代のうちに世界で傑出した製薬会社という評価を確立する。


DPRコンストラクションのビジョン

コアバリューと理念
「誠実さ」最高水準の誠実さと公平さを持ちあらうる事業を遂行する。私たちは信頼できる会社だ。
「楽しさ」仕事は楽しく、本質的に満足できるものであるべきだ。私たちが楽しんでいなければどこか間違っている。
「ユニークさ」他のあらゆる建設会社と異なる、より先進的な会社でなければならない。私たちには譲れないものがある。
「常に進み続ける」自発的に変化、改善、学習、基準の向上を続けることをのものに価値がある。

パーパス
私たちは最高の物を作るために存在している。

ミッション(社運を賭けた大胆な目標)
2000年までに真に偉大な建設会社になる。
次のミッション(社運を賭けた大胆な目標)
2030年までに業種を超えて最も尊敬される企業のひとつになる。


ビジョンは変化するものか?

コアバリューと理念
変化することはほぼない。

パーパス
100年は変化しない。

ミッション
一つのミッションが完了し、新たなミッションを設定するたびに変化する。

戦略
毎年見直し、新たなミッションが設定されるたびに1から作り直す。

戦術
状況変化に対応するため、常に変化する。

まとめ

ビジョンとは1.コアバリュー、2.パーパス、3.ミッションの3つから構成されている。
ビジョンは魅力的で、生き生きとしていて、人の感情を揺さぶりワクワクさせるような「 言葉 」である。
言葉にできるほど深く考えて、自分達の提供したい価値を、成し遂げたいことを語る時間を作ろう。

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