ミッションの作り方
ミッションとは?
効果的なビジョンの3つ目の重要な構成要素がミッションだ。
大胆で説得力のある野心的目標のことで
明確なゴールと具体的期限がある。達成されると、新たなミッションが設定される。
作り方は4つのタイプがある。
1.目標 2.共通の敵 3.ロールモデル 4.内部変革
どれかのタイプに当てはめ、心躍るミッションを作り上げよう。
優れたミッションとは?
「具体的な時間軸」が設定されているものが優れたミッションである。
ワクワクする要素があり、壮大で困難で、大胆で、
それでも実現可能(あなたの直感で可能だと思える)なもの。
明確なゴールがあり、時間軸も明確だ。
理想的な時間軸は10~25年
「心を揺さぶる力」がある。
心を揺さぶるミッションの事例
悪い例と模範例
悪い例
「世界規模でスポーツシューズを製造・販売する」
模範例
「リーボックをぶっ潰せ」
悪い例
「広範なアプリケーション向けに、高性能な縮小命令セット・コンピュータ(RISC)用のマイクロプロセッサを製造する」
模範例
「1990年代半ばまでにMIPSアーキテクチャを世界中に浸透させる」
悪い例
「消費者ニーズに合致し、株主に十分なリターンをもたらす自動車メーカーになる」
模範例
「自動車を庶民のものに」
ミッションの4類型
1.目標
2.共通の敵
3.ロールモデル
4.内部改革
1.目標
明確で定義のはっきりした目標を設定し、実現を目指すことだ。
前述の「1990年代半ばまでに世界中に浸透させる。」「自動車を庶民のものにする」という目標もそう。
もう一つの方法が、会社の名声、成功、市場支配力、業界におけるポジションなどを全く新しい次元に引き上げることを目標にするというものだ。
東京通信工業(SONY)
世界的な目をもって考え、物を作り、輸出に全力を注いていく。
メルク
1980年代のうちに世界で傑出した製薬会社という評価を確立する(1979設定)
クアーズ
1980年代が終わるまでにビール業界第3位になる。(1980年設定)
1990年代が終わるまでにビール業界第2位になる。(1990年設定)
シュラーゲ・ロック
2000年までにアメリカの鍵市場を支配する(1990年設定)
ホーム・デポ
1995年までに全国チェーンとして売上高100億ドル、350店舗を目指す
2.共通の敵
創造性には欠けるが、非常に強力なタイプのミッションだ。
人々の競争本能に訴え一体感を生む。
人間の基本的モチベーションに作用するものだ。
ペプシ
コーラを倒せ!
ホンダ
ヤマハを潰す。
ナイキ
アディダスを倒す
リーボックを潰す
3.ロールモデル
会社のロールモデルを設定する。
あなたの会社の目指す姿として憧れる組織をイメージしよう。
日本のスタートアップがロールモデル型ミッションを掲げ資金調達に成功しているケースも多い。
トラメル・クロウ
不動産業界のIBMになる
ジロスポーツ
サイクリング業界において、スポーツシューズ業界のナイキ、コンピュータ業界のアップルのような会社になりたい
ノルウェスト・コーポレーション
銀行業界のウォルマート
サムウォルトン
老舗小売業のJCペニー
4.内部変革
内部変革ミッションを掲げる企業はめったにない。劇的な構造改革を必要としている組織に適している。
停滞した大企業に最適で、中小企業での優れた例はない。
ゼネラル・エレクトリック
私たちは小さな会社の敏感さ、リーンな組織、シンプルさ、俊敏さを身につけることを誓う。