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春は弁天。

川べりをてくてく散歩してみましたら
色々な花が咲いています。

桜もそろそろ咲きそろってきて、
今週末あたりはお花見にお出かけの方も多そうです。

つくしもスギナも生えてきて、実に春です。

弁財天さまは七福神唯一の女性の神さま。
七福神は
恵比寿
大黒
毘沙門天
弁財天
福禄寿
布袋
寿老人
の七名。
宝船に全員が乗った絵などよく配られていますね。

なので、なんとなく春になって花が咲くと
その馥郁たるピンク色がとてもよく似合うような気がします。

弁財天はヒンドゥー教のサラスヴァティと同一神。
もともとは川の神さまですが、
インドにはサラスヴァティ川というのは現存しないということです。
また水の流れの音の爽やかさとの関連からか、
ヴィーナという弦楽器をお持ちの音楽の女神でもあります。

ヒンドゥー教ではブラフマーの妻となっていますが、
仏教の神さまとしては独身で、
仏法を護持してはいるものの未だ如来の境地には達していない
天部の神さまの中でも、大菩薩の境涯に近いとされる方です。

弁財天さまは水源を守り水に関わりのある神さまですが、
軍神のお一人という側面もあります。

もともとは「金光明最勝王経」というお経を読む者を護持し、
あらゆる災難を除し、偉大な弁才や様々な福徳を
与える方なのですが、ここに示される弁才天さまのお姿は
弓矢や刀、鉾などの武器を持った八臂のお姿で、
そのことから多くの武将にも崇敬されました。

しかし現在では、各地にある霊場を訪ねると、
勇猛怜悧というよりは優美婉麗な趣を感じます。

かつてはずいぶんと武張った、まるでパラス・アテーナーのような
弁財天さまでしたが、泰平の世が続くにつれ
優しくセクシーでより福徳神、技芸神としての要素が強くなってきました。

今はほとんど、豊かさや金運の神さまというイメージのようです。
宇賀神との習合によって福徳豊饒のご利益が強化されたことから
来ていますが、このタイプは日本独特のスタイルです。

見分けるポイントは、頭の上に鳥居があって蛇体のおじいさんが乗っていること。
この蛇体のおじいさん(女性の場合もあります)が宇賀神さまです。

天河の弁財天さまは芸能方面にお力を発揮され、アーティストや
ミュージシャンの方がよく奉納演奏に来られていますね。
あとスピリチュアル系の方も多いようです。

色々な面がおありですが、ご自身はどのご自分がお好きなのでしょうね?
いずれにせよ、いろんな方面の様々な福徳や智慧を与えてくださる
大天女であることには違いありません。

そして、なんとなくですが、弁財天さまという方は
どうも女性に優しい方のような気がします。

デートで弁財天さまのいらっしゃる公園に行くと別れてしまう
という噂がありますが、
やきもちを妬いて、というよりは、何か色々慮ったうえで
そうしておられるんじゃないのかなという気配を感じます。
むしろ、女子友的?な感じでしょうか。

なので春は特に!女性はほがらかにお参りするとなんか良さそうです。

ちなみに「金光明最勝王経」には、
弁財天さまは「常に青色の野蚕の衣を着す」とあります。

野蚕とはヤママユガ科などの虫。その虫の作る繭から
取れる薄緑色や茶色の糸で織られた布がワイルドシルクです。
ワイルドシルクの多分薄緑か薄青の衣、
春の野にぴったりの装いですね。

春の美しい花咲く風景を、弁財天さまと一緒に楽しんでみませんか?
ふわふわの甘いお菓子も、煙るような満開の桜も、
やわらかな味わいのお酒も、きっと喜んでくださいますよ。

もしお持ちなら、春色のワイルドシルクのストールを巻いて
弁財天さまとお揃い、もよろしいかと。

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