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衆生を済度する

衆生済度は仏や菩薩の主要業務です。
済は救う。
度は渡す。
救ってさとりの世界(彼岸)へ渡すということです。


仏はさとりの智慧を完成させた存在。
菩薩は、さとりを求めて修行する者たち。

つまり、仏道にしたがって日々生きて、さとりを求めている人は皆菩薩です。

なので、お坊さんに
「菩薩!」と呼びかけると振り返る、はず。たぶん。

素晴らしい人格者だったり、とても優しい風情の人のことを
「菩薩」と呼ぶのは、
その人が仏教徒なら単なる比喩表現ではないわけです。

ですので、衆生済度というのは
仏さまでなくては絶対できない、
というわけではないです。

先に逆上がりができるようになった子が
まだできない子を手伝ったり、
低学年の子どもたちと高学年の子が一緒に歩いて
交通安全に気をつけてあげたり。
席を譲ったり、にこやかな顔で人に対したり、優しい言葉で話したり、
自分を律して心を静かに保ったり。

こういうのも、その一環。
先に行く人は、後から来る人を手助けすることができる。
それを見る人は、次は他の人にああいう風にしてあげよう、
ああいう人になろう、と思うかもしれません。

仏や大菩薩ほど力強くできるわけではないけど、
これも立派な衆生済度活動。

そして、衆生とは生きとし生ける全てのもの。
人だけでなく、動物も入りますし、
輪廻の中にいるものや天、竜、夜叉や鬼神などの
物理的存在でないものも入ります。

なので、動物を可愛がったり、物理的存在でないものを丁重に扱う
ということもその一部です。

みんなで彼岸に渡るのが目的なんで、
お互い助け合いましょう!
ということですね。

良いことをする、徳分を積む、というのは
こういうところから始まります。

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