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【社説】岸田下ろしのリーダーは誰?

 岸田総理は前々から検討使だったり、菅前総理の方が良かったなどかなりの批判がされている。

 普通、自民党でここまでの批判を晒された総理は下ろしをされてもおかしくない。
 自民党内は皆総理を目指す人間ばっかりだ。だから自分が総理になるため、出世するために上の人間を下ろして自分をその座に近づこうとする。

 だが、下ろしをするにしてもリーダーが必要だ。
 例えば三木下ろしだと田中派や福田派、あとは大平派などが中心となって行われた。

 現在、自民党には清和政策研究会(安倍派)、宏池会(岸田派)、志公会(麻生派)、平成政策研究会(茂木派)、志帥会(二階派)がある。
 これらの中で政権を支える主流派なのは岸田派、麻生派、茂木派、そして安倍派である。

 しかし、これらの中で安倍派は一部が反主流派と結託して岸田おろしを始める可能性は否めない。
 また、麻生派も派閥の中に河野太郎という前回の総裁選で二番手に付けた人物もいる。麻生太郎は副総裁だが、かつて田中角栄が竹下登に派閥を倒されたように麻生派が河野派と変わって牙をむく可能性は十分にあると思う。

 ほかにも河野太郎は国民人気は相変わらず高いし、Twitterなどの発信力も強い。
 しかし、最近は人気に曇りも見えて来ており、総裁選から異常なまでのバッシングが河野太郎が一番得意とするネットにおいて行われた。

 とくにネット上の保守層からは嫌われている。しかし、それらの問題を解決すれば将来的には総理の座をつかめそうな存在ではある。

 一方で高市早苗は現在厳しい状況に置かれている。
 そもそも彼女は安倍元総理と言う強い後ろ盾があったからこそ輝けた存在でもある。しかし、もう安倍元総理はいない。

 また、彼女を総裁に推していた安倍派に高市氏は入ってない。過去に入っていたが、安倍元総理が奇襲的に出馬したときに離脱したのだ。このような経緯もあり、遺恨が残っている。
 ほかにも、安倍派には高市総理を望んでおらず、自分が総理になりたい人間も多い。安倍派は人物が多い分、まとまるのが大変なのだ。

 今彼女は苦難に満ちている。
 最大の支援者であった安倍元総理が亡くなり、強い後ろ盾がなくなった今、自民党内をまとめて支援を得なくてはならないのに小西議員による小西文書問題によって国会対応に明け暮れなくてはいけないからだ。

 総裁選の中で一番岸田おろしをする可能性が低いのは野田聖子氏だ。そもそも国民からの注目度が低い。今彼女がどんな役職についているのか応えられるのはごくK議られた人物だけだろう。
 一時期は総裁選で注目されたが、それを上手く生かし切れていない感じだ。

 ほかにも小泉進次郎氏も十分あり得る。
 小泉氏は前回総裁選で小石河連合を組んで総裁選に挑んだ。これは小泉氏と石破茂氏が河野太郎氏を支援した形のものだ。

 今後どのような動きになるか分からないが、河野太郎氏を擁立して父親譲りのトーク力を生かして虎視眈々と狙っているかもしれない。

 そして一番ありえそうなのが、この中にはない無派閥、派閥の形をとっていない議員による連合だ。

 今菅前総理は派閥に属していないが、ガネーシャの会という組織がバックについている。この組織は菅氏を応援するためだけの組織で上と密につながっている。一方で横でのつながりは薄いので、ここをどうするかが今後を変えると思う。

 ほかにも一度は批判されて退いた甘利氏や青山繫晴氏らの保守グループもある。これらがどう動くのか注目していきたい。

 文責:丸山紡

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