【社説】AIイラストは新たなるペンである。
現在AIによる新技術が注目を浴びている。
チャットGPTやBringAIなどの対話型AIなどのほかにもAIイラストと呼ばれるイラストを自動生成するAIも増えてきた。
AIイラストは今まで練習と努力が必要だったイラストを簡単に描けるようになり、画力のない人間でも自分が表現したいものを表現することが出来る存在となった。
そのAIイラストを使ってイラストを描き投稿するAIイラストレーターと自称する人々も増えてきた。
だが、新技術にはたくさん問題が起きるようにこのAIイラストにも問題が起きた。
それは自身の絵をトレースされるということだ。
これがどういうことかと言うと、普通トレースと言えばイラストレーターが描いた絵を上から紙を置いて書き、それを投稿することだ。
別に練習としてトレースをすること自体は何の問題はない。しかし、それを投稿することが著作権上の関係から問題となってくる。
ほかにも、自分が描いた絵があまり美しくはないが構図が好きだったのでAIイラストを勝手に使って投稿するなどの使用者としてのモラルが問われてくる。
しかし、あくまでAIイラストとは新たに出現したペンである。
万年筆からデジタルへとイラストも変化していったようにこのAIイラストもそんな変遷の一つである。
もちろんAIイラストは大きく変化をするものだからイギリスで馬車業者が自動車を破壊したように反発が起こってしまうのも理解はできる。
しかし、新たに登場する器具に合わさって行かなければ徐々に追い抜かれてしまう。
実際に馬車業者を守ろうとしたイギリスでは自動車産業が発展せず、アメリカ、ドイツ、日本と言った国々が力を握った。
また、AIイラストの登場によってイラストレーターに求められる才能も変わっていく。これまでは画力と言うものが重視されてきたが、これからは構造やストーリーを考える想像力というものが大事になってくるのではないのだろうか?
また、イラストレーターには所謂うちの子と呼ばれるオリジナルのキャラクターがいるが、そう言った存在と言うのもAIイラストにおいて重要になってくると思う。
一方で、手書きには手書きの素晴らしさと言うのも当然ある。
どれだけCDやmp3が発展しようともレコードが一定の需要を持っているように手書きは発展し続けると思う。
実際、写真が出来た結果ピカソが生まれた。ただ綺麗に風景を移せばいいだけの時代は終わり、芸術的な絵が求められるようになったからだ。
そもそもAIイラストと言うのは手書きのイラストを後追いすることしかできない。つまり、ウサギと亀で言えば亀のような存在なのだ。
物語では最後、ウサギが歩むのを止めた結果として亀が勝ったが、ウサギが走るのを止めなければきっとウサギの圧勝だっただろう。
だから、これからも手書きは手書きとしての道を歩み続けるべきだと思う。
最後になるが、やはり双方が互いにリスペクトして尊重することが一番大切だ。
文責:丸山紡
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