そういえば「カルメン」って、どんな話だっけ?~39回定期の聴き処~
確かに、名前は聞いたことがある。賑やかなあの序曲は、知ってる。けど、、、
カルメンって、どんな話だっけ??
という人、多いと思います。そこで、今回はカルメンがどんなお話か、まとめました。
演奏会の予習にどうぞ!!
主な登場人物
カルメン:たばこ工場で働くジプシーの女
ドン・ホセ:竜騎兵(衛兵)の伍長
ミカエラ:ホセの許嫁
エスカミーリョ:闘牛士
簡単なあらすじ
舞台は19世紀初頭のセビリア。
翻弄なジプシーであるカルメンに、真面目な衛兵の伍長であるホセが惚れ込んでしまう。そこから、ホセの人生は大きく狂い始める。
ホセは、たばこ工場の女工達が起こした喧嘩騒ぎに巻き込まれる。首謀者であるカルメンを捕らえるも、彼女に誘惑されたホセはカルメンに掛けられた縄を緩める。カルメンは逃亡し、ホセはカルメンの逃亡を助けた罪で投獄されてしまう。
釈放後、ホセは許嫁であるミカエラには目もくれず、カルメンへ一途にアプローチする。しかし、移り気な女であるカルメンの眼中に、もはやホセなどいる訳がない。カルメンの興味関心は、ホセの投獄中に出会った闘牛士のエスカミーリョに向けられている。
嫉妬に狂ったホセだったが、許嫁のミカエラに母親の危篤を知らされ、一旦カルメンの前から姿を消す。
恋人同士となったカルメンとエスカミーリョは闘牛場の雑踏の中にいる。エスカミーリョは競技のためカルメンを一人残して闘牛場に消える。
そこに、故郷に帰ったはずのホセが現れ、復縁しろ、さもなくば殺すと、カルメンに復縁を迫る。カルメンは、かつてホセにもらった指輪を投げつけつけるやいなや「殺すがいい!!」と言い放ちこれを拒否。逆上したホセはカルメンを刺殺する。
「愛するカルメン!」とホセが叫ぶなか、舞台の幕は下りる。
~芸術は爆発だ!!~鑑賞のポイント
色恋の醜い争いの末に主人公のカルメンが殺されてしまうという、なんとも救いの無いお話ではありますが、そこに付随するビゼーの音楽は大変素晴らしいものです。
音の使い方が独特で、それまでの作曲家では聴かないような音の使い方をします。
聴いてる時の感覚を例えて言うなれば、渋谷駅に「明日の神話」という岡本太郎の絵がありますが、それを観るときの感覚に近いかと思います。現代アートを鑑賞する気分です。
「芸術は爆発だ!」という岡本太郎の言葉がありますが、オペラ「カルメン」におけるビゼーの音楽は、それを彷彿とさせる斬新で力強いものです。情熱の国スペインを舞台とする、登場人物たちの生命力、躍動感を、余すこと無く表現しています。闘牛士が牛を操る際に使う深紅のマント、真っ赤な薔薇、そんなものがイメージとして浮かんでくるかのようです。
今回はそんなオペラ「カルメン」の音楽から、美味しいところを抜粋。メッゾ・ソプラノにソリストを迎え、ビゼーの素敵な音楽をお楽しみいただきます。
ちなみに、今回の演奏会は「浅草」を意識したラインナップです。浅草と、オペラのカルメンという、ちょっと意外な取り合わせの意図については、過去記事にあります、弊団指揮者の高石先生からのコメントをどうぞ。
演奏会で皆様とお会いできるのをたのしみにしております!
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アンサンブルSAKURA第39回定期演奏会
日時:2023/3/19(日)昼公演
会場:浅草公会堂
指揮:高石治
曲目:
ビゼー/カルメン組曲
久石譲/オーケストラストーリーズ組曲「となりのトトロ」ほか
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