見出し画像

経費で節税?控除で節税?どっちなんだい!

今回は経費と控除の違いとどちらが節税効果大きいのかについて説明していきます。
確定申告作成時に経費、控除どちらも「売上げから差し引くもの」という感じで、あまり違いがわからない方も多いと思います。
この記事で経費と控除の違いを正しく理解して、
できる限り所得を抑えて節税をしていきましょう。

対象者
・個人事業主の方
・初めて確定申告をされる方
最後までお付き合いお願いします。

1.経費、控除の違い

控除とは「所得控除」、生活費を払いつつ節税もできるというものです。
経費とは「必要経費」、税金の先送りみたいなものです。

まず、個人事業主/フリーランスの方の税金の計算構造を図で説明します。

売上-必要経費=「合計所得/事業所得」
    ☟
「合計所得/事業所得」-「所得控除」=「課税所得」
この「課税所得額」に応じて超過累進税率(5~45%)が決まります。
その税率を掛けたものが「所得税」
簡単にすると
所得税=課税所得×超過累進税率(5~45%)
の式になります。

図の一番下に書いてある「税額控除」というものは簡単に説明すると、
所得税という「税額」から直接「控除」(引かれる)されるため
「税額控除」と言います。
二重課税の排除や特定の政策を推進することを目的として設けられている制度です。
代表的な具体例として「配当控除」と「住宅借入金等特別控除」等が挙げられます。

2.必要経費とは?

不動産所得、事業所得、雑所得の金額を計算する上で発生するものです。
ビジネスをする上でかかった必要なお金のことです。
具体的には
・仕入原価、材料費、外注費等
・販売費、一般管理費(固定費)家賃、水道費、通信費等
*上記2つ以外にも「「租税公課」「広告宣伝費」等経費に落とせるものがたくさんあります。
勘定科目の定義、書き方を詳しくわかりやすく記事にしてるので是非参考にしてみてください。


3.所得控除とは

所得控除とはビジネスと関係なく、
個人的に生活事情を考慮した控除制度です。
大きく2つに分けられます。
①物的控除
②人的控除

①物的控除

「物損控除」
・・・災難、盗難、横領で被害を受けた時
「医療費控除」
・・・自分や同一生計親族の医療費等を払った時(10万を超えた額)
「社会保険料控除」
・・・国民年金や国民保険料を全額控除
小規模企業共済等掛金控除」
・・・自営業向け退職金積立支払額を全額控除

「生命保険料控除/地震保険料控除」
・・・支払った保険料を控除(上限12万)
「寄付金控除」
・・・特定寄付金(所得40%上限)-2000円
住民税でも寄付金控除の特例があります、それと掛け合わせたものが
「ふるさと納税」というものです。     
ふるさと納税は節税対策にはなりません。
お金が出ていくのは同じですが、返礼品という点でメリットがあります。

②人的控除

障がい者控除
・・・一般27万円、特別40万円(同居加算あり)
寡婦控除/ひとり親控除
・・・27万円・35万円
勤労学生控除
・・・27万円
配偶者控除
・・・所得48万円以下(年収103万円)で38万円
配偶者特別控除
・・・所得133万円以下(年収150万)最大38万円の控除が受けられる
扶養控除
・・・16歳以上の扶養親族38~63万円
基礎控除
・・・皆48万(高額所得者(年収2400万以上)、減額されていく。)

まとめ

経費は「ビジネスをする上で必要なもので節税できる」という事に対して
控除は「生活する上で必要なものが節税できる」という点において控除の方が有利になるかと思います。
*無限につかえるわけではないので注意しましょう。
必要経費は節税できても、その分使ってるのでキャッシュフロー的にお金が無くなっていってるという感覚が必要になってきます。

以上最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?