①.バイクと出逢うための本屋の進捗 ②.「三春タイムズ」を読んで
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①.バイクと出逢うための本屋の進捗
先月クラファンにて目標金額未達成のまま終了してしまった「バイクと出逢うための本屋」ですが、その後の進捗として、今政策公庫に融資を申請中の段階でございます。
なるべく初期費用を抑えるべく、自宅の敷地を改装してできる範囲で、小さな本屋(約3坪)、小喫茶スペース(約3坪)、ギャラリースペース(できるかな?)を設置しようと検討中。本の初期在庫は1000冊ほどが限界かもしれません。しかもなるべく買切で仕入れようとしてます。
先日デザインをお願いしている建築事務所さんから案をいくつか出して頂いて、なかなか良い案になっており、イメージが膨らむ日々を送っています。とはいえ、いくら小さく抑えようとしてもそれなりの資金が必要なわけで、、、ひとまず融資の結果待ちではありますが、満額おりなかったらどうしようかとか、不安要素はまだまだあります。他銀行の融資併用はなるべくしたくないな、、、とも思いつつ。
こちらも動き出すまではまだ「待ち」の状態が多く、コツコツと選書したり、お店の妄想をしたり、読書したり、これから先にくるだろう嵐とは対照的にだいぶゆったりとした日々を過ごしています。
飲食資格の受講しなきゃとか、確定申告は一応やるつもり(まだやってない)とかやることは他にも一応あります。去年は会社員で副業としては収入ゼロなので、確定申告やらなくてもいい状態だし、、、(そうやってグダグダしてるからこんなギリギリになります)
とりあえず進捗レポート一発目としてこんな感じでしょうか。それではまた続きをお待ちください。
②.「三春タイムズ」を読んで
今週の本の感想ですが、選んだのは信陽堂の「三春タイムズ」。なかなか近くの本屋で出会うことのない本かと思います。というのも信陽堂さんとしては2冊目となる出版物。新しい版元さんです。ちなみに1冊目は「愉快のしるし」という本です。これもとても素敵な本だったのでまた別の機会に感想書かせて頂きますね。
まず皆さん、この本の素晴らしさはなんといってもまず装丁から。写真だとわかりづらいですが、薄い緑色の上質な紙ベースに細かな銀色の粒々、おそらく桜のイメージ(たぶん箔押し?)が散りばめられています。その手触りといい、文字組み等とても丁寧につくられており、佇まいに気品があり美しい。でもきらびやかと違ってあくまで質素。そこが内容と繋がっていて装丁と内容がばっちりマリアージュしております。内容に入る前に、他と比べて素人でもわかるくらい明らかなその違いに、その気品に、その美しさにまず驚かされます。
内容は至って質素。だから美しい。福島県にある三春町に引っ越してきた著者が感じた三春町での暮らしを四季折々感じたままに綴るエッセーとなっております。特に飾ることのない素直な文であるがゆえに、まさに三春町へ行った気にさせるほど過不足ない「ちょうどよい」仕上がりになっていると思いました。
面白おかしく作為的に演出してしまいがちなところがひとつもなく、ただただ著者の感じた日常をありのままに切り取ります。そこに視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感がフルに感じられる表現がふんだんに用いられ、妄想やイメージが膨らみます。ヨダレも出てきます。あれこれに想いを馳せる豊かさに気付かされます。
有名な観光地で派手にわかりやすく過ごすのもいいですが、こういう地味で質素のなかにいろんな気づきや特徴がある、そこに気づくことができれば地味や質素というのはネガティブではなく、ポジティブな意味へと見事に価値観は変わります。
都会や海外に憧れる時期は誰にだってあると思います。特に若い人には「地味や質素が美しい」というのはあまりない感性かもしれません。年齢を重ねてもずっと気づかない人もいるでしょう。時代背景も大きく影響しますし。人の価値観はそれぞれですし。派手で装飾的な美しさももちろんある。ただ美しさの一つとして、そういう「地味な美しさ」に気づける感性こそ素敵だなーとしみじみ思わせてくれるのがこの本だと思いました。
GW休暇の予定には有名観光地ではなく、ぜひバイク旅で三春町を訪れてみてはいかがでしょうか。