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①.本屋オープン日が決まってきました! ②.「さくら」を読んで

#本と珈琲とときどきバイク #バイクと出逢うための本屋 #バイク乗りと繋がりたい #バイクと一般人とを繋げたい #さくら #西加奈子

①.本屋オープン日が決まってきました!
皆様、お待たせいたしました!(そもそも待っている人がいるのか不安、、、)
ついに本屋のオープン日の目処が立ってきました。
現状スムーズに行けば
2021年10月8日(金)
またはバッファをとって
2021年10月14日(木)
に設定しました!!!!!
いずれも大安の日を狙いました。まぁ願掛けのようなものです。
選書の目処も立ち、予算調整しながらコツコツと注文していきつつ、比較的順調に進んではおります。初期在庫は1000〜1500冊とし、本はすべて買い切りで仕入れようとしているので、返品できないリスクがあります。そのぶん多少粗利がよいのですが、いかんせん私の個人的な想いが強く入った選書ですので、お客さんに理解してもらえるかどうか、、、何がなんでも売り切らないと経営もできないし新しい本も仕入れられない、、、皆様、何卒お店にお立ち寄りください。ご協力お願いいたします!私自身も日々成長して参りますので。
お客さんの数は1日平均30人を目標にし、なんとか生計を立てていくつもりです。選書については、一般的な書店に並ぶような「売れ筋」だったり、
わかりやすい「新刊」みたいなものを置くというよりかは、それこそ「バイクと出逢うための本屋」がコンセプトですので、バイクの魅力に繋がるような本だったり、バイクは直接出て来ずとも「好奇心、感受性、美意識」の3要素感じる本を置くことで、バイクへのイメージが膨らませられるようにしようと考えております。それらの本との出合いが連鎖していき、いずれバイクへとたどり着く、、、そんな私の想いをもってかなり的を絞った選書をしておりますのでクセは強め。バイク好きはもちろん、バイクのことを知らない&興味のない層、女性、子ども、中高生、学生にこそぜひ来ていただきたいですね。何か考え事をする場所にしてもよいと思っています。お客さんのお話たくさん聞かせてくださいね。

それではオープンまであと3ヶ月ほどありますので、今しばらくお待ちくださいませ。

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②.「さくら」を読んで
今回の本の感想は、西加奈子さんの「さくら」です。私は西さんの本にはあまりハマることなく、それこそ「窓の魚」「漁港の肉子ちゃん」「i」の3冊くらいしか読んできませんでした。そんな私ですが、この「さくら」という作品は、私が読んだ2021年上半期のベスト1冊となるほど魅力的な物語でした。
今年脱サラした関係で、とにかく過去最高のペースで本を読んでいます。それこそ月10冊程度。今まで経験したことのないほど読書三昧で上半期を終え、その中でこの本と出合いました。
ストーリーとしては、5人と1匹の犬のいる家族の話。家族構成は父、母、兄、弟(主人公)、妹、犬。この家族にとっては兄がとても魅力的でその存在は絶大。兄がいれば全てがうまくいく、そんな日常を描いています。それが突然の兄の死によって家族に歪みが生じ、バラバラになってしまう。それでも飼い犬の「さくら」のおかげで少しだけ絆を取り戻し前を向くも、日々は続くという話。
これを聞くと取り立てて特徴もなく「普通じゃん」ともとれます。確かに全体的にはよくある普通の話の範疇かもしれない。ただそう思わせないのは、西さんの表現力があったから。絶対的な兄の魅力、主人公のどこか客観的な目線、父母の個性、美人な妹の秘密、さくらの存在感、そして喪失の空っぽ感、、、そのどれもが体の中にキレイに染み渡り、違和感なく調和している。これがマリアージュか!というほどにページをめくる手が止まりませんでした。文学的な難解な表現がないのもあり、非常に読みやすい作品です。2007年の作品ですが、作中にケータイやパソコンの類は出てこず、人と人との繋がりを強く感じながら成長する豊かさも同時に感じます。発売から15年ほど経ちますが全く古さを感じません。
喪失を経験した皆の心にすっぽり穴が空いてしまった感じ。立ち直れていないけど、生きるしかない感じ。それでも少しは救いがあるという感じ。常に豊かなわけはなく、不幸があったとしても、自分の中で消化しながら生きていく感じ。人間というのはそんなものなのかもしれません。無邪気な犬の「さくら」に惹かれます。


今回はこの辺で。

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