サイクリングレポート 19 東京スクラップ&ビルド2013 ’13 9〜10
2013年、東京ではオリンピックを控え再開発が盛んに行われていました。
2011年の大震災を経て「防災」「土地の高度利用」を旗印としたそれは、
時に歯の浮くようなステートメントのもと、木造住宅を主な標的として経済効率向上が図られていった印象があります。
このレポートの内容は2013年時点のものです。
杉並 阿佐ヶ谷住宅
野村不動産がおとどけするマンションブランド「プラウド」
住まう方、一人ひとりが胸を張って「世界一の時間」と思えるときをすごし、そこに住まうことを誇らしく感じていただくこと。
それが私たちの最大の誇りです。
「プラウド」には、住まう方、創る者、そして地域の方々までもが「誇り」と感じられるマンションと言う意味が込められています。
世田谷 和田堀給水所
和田堀給水所建替に伴う街づくり誘導指針 平成23年7月1日地区の状況
抜粋 敷地内は、築造後80年を経て樹木が生長し、地域の貴重な緑地となっています。一方、敷地北側には連続立体交差化・複々線化事業が予定されている京王線が走り、南側は都市計画道路放射23号線が計画決定されています。
目標及び土地利用の方針抜粋 和田堀給水所一帯について面的広がりを持ち自然環境を享受できる緑の拠点として位置づけ、給水所の景観を活かし区民への開放を目指すとしています。 また、公共公益施設として、将来、地域の広域的核空間をめざす地区としています。
誘導方針抜粋 貴重な既存の緑の保全を図ります。防災や地域コミュニティの視点から、地域の核となる空間としての区民の敷地利用をめざします。敷地北東に立地の代田橋駅は、地区のコミュニティの中心となる地区生活拠点であり、駅への歩行者動線や駅前の賑わいに適切に配慮します。また、敷地南側に計画の井の頭通りについては、地域交通ネットワーク軸として、ゆとりある沿道環境の実現をめざします。
世田谷 下北沢
北沢地域整備方針 2005年3月修正
地域の街づくりの課題抜粋
すでに高密度に市街化した北沢地域では、駅前など開発ポテンシャルが高いはずの中心地区ではなかなか更新が進まず、反面、住宅地区として住環境を保全すべき周辺地区で商業業務施設が立地するなど、ややバランスを欠いた用途混在が進行しつつある。 このため、中心地区としての拠点形成をはかることと、その周辺地区での住環境の保全が必要であり、これからは進展する都市化の力を地域の特性に応じて適切に誘導していくことが、これまで以上に求められていくことになる。
下北沢駅
様々な人が訪れ、魅力的で多様な文化を生み出す下北沢にふさわしい、多様な表情と個性を持ったデザインを目指します。改札口正面には透過性のあるスクリーンを重ねたデザインを施す事で表情豊かな自然光を落とすよう計画しています。また、改札内においても、自然光が差し込む開放的な空間を創出し、環境負荷の低減に努めます。
渋谷
渋谷駅地区 駅街区における都市計画の決定について
東急JR東京メトロ 2013年6月17日
抜粋 渋谷駅を中心とした渋谷駅周辺地区は都市再生緊急整備地域指定や「渋谷駅中心地区まちづくり指針2010」等に基づき、抜本的な再開発について、渋谷ヒカリエを皮切りにその具現化を進めてまいりました。「渋谷駅地区 駅街区開発計画」「渋谷駅地区 道玄坂街区開発計画」「渋谷駅南街区プロジェクト」の3つの事業に関し、本日、東京都において都市計画決定がなされましたのでお知らせいたします。
世界から常に人と注目を集め続けるまちを実現する中心的役割を果たしていきます。同時に東西駅前広場をつなぐ自由通路の拡充や、アーバン・コア(エレベーターやエスカレーターにより多層な都市基盤を上下に結び、地下やデッキから地上に人々を誘導する、まちに開かれた縦軸空間)の整備、駅街区と宮益坂上方面、道玄坂上方面をつなぐスカイデッキの整備、災害時に帰宅困難者を受け入れる一時滞在機能の整備などを行い、全ての利用者にとって、安全で快適なまちの実現を目指します。
国立競技場
現在の競技場は2014年7月から解体に入り、15年10月に着工、19年3月末の完成予定。
赤坂プリンスホテル跡地
旧グランドプリンスホテル赤坂跡地(仮称)
紀尾井町計画 西武ホールディングス 2012年3月1日
ホテル・オフィス・商業施設からなる「ホテル・オフィス棟」と賃貸住宅である「住宅棟」の2棟を建設する予定。
本計画地を含む周辺は、弁慶濠や清水谷公園などの緑が数多く残り、江戸時代以降の歴史性を有する一方で、赤坂見附駅、永田町駅に近接し地下鉄5路線が利用可能な利便性の高い地域。その利便性をさらに高め、また当該地域の活性化に貢献するためにも、みどりと歴史に抱かれた「国際色豊かな複合市街地」を目指すべく、開発計画に推進していく。ホテル、オフィス、住宅などの「ホスピタリティ」あふれるサービスを提供し、何度でも足を運んでもらえるような、また、長期的に利用できるサスティナブルな(持続可能な)魅力溢れる複合施設を目指す。
赤坂
赤坂九丁目北地区第一種市街地再開発事業 港区 2013年10月1日
本地区は、狭い道路沿いや崖下等に木造住宅が密集しており、接道条件が悪いことや敷地が狭小であることなどから、建て替えられずに老朽化している建物が多く、防災上及び居住環境上改善が求められる地区となっています。そのため、桑田記念児童遊園の再整備や、児童遊園と一体となった公共空地の確保、急傾斜地の再整備、バリアフリー動線の確保を行うなど、地域の安全性を高める防災性の高い街づくりを実施します。
ひばりヶ丘
ひばりヶ丘駅北口地区 街並み再生 西東京市 2010年8月
抜粋「東京のしゃれた街並みづくり推進条例」に基づく街並み再生地区として、「ひばりヶ丘駅北口地区」が指定された。本地区では、道路等の都市基盤が不足していることから、安全・快適な歩行者空間の確保、合理的な土地利用、防災性の向上などが課題となっており、沿道の建物更新に伴うにぎわい施設の誘導や駅前通りにふさわしい街並みの形成を図ることが期待されている。建物の共同建替え、土地の高度利用などによる街区再編を進め、商業施設を中心としたにぎわいの維持・創出、安全で快適な歩行者環境への改善、駅及び駅周辺施設利用者の利便性の向上を図ることにより、地区全体の防災性の向上と魅力と活力のある商業拠点の形成を目指す。
飯田橋
飯田橋駅西口地区第一種市街地再開発事業 三井不動産 平成23年6月2日
抜粋 靖国神社・皇居や外堀の水と緑、丸の内・西新宿の高層ビル群、富士山を望む優れた眺望 名所旧跡が数多く残る歴史と国際性豊かな地域特性を活かし、日本の心とフランスの精神「いきとエスプリ」をコンセプトとした建築デザインを採用 周辺の豊かな自然と地形を活かすべく「緑の大地」という外構コンセプトを設定し、緑や桜、牛込見附の石垣の要素を取り込んだランドスケープ
計画業務・商業棟:本社使用に対応可能な大規模なオフィスフロア 低中高層用VIP用エレベーター 地震エネルギーを吸収する制振ダンパー 飲食店舗 オフィスサポート施設 スーパーマーケットなどの賑わいある約1,500坪の商業施設
住宅棟:幾重にも重ねられたセキュリティチェックシステムを採用 ゲストルームやパーティールーム等の充実した共用施設を完備 ダンパーを組み込んだ「制振構造」で地震時の揺れを低減
三井住友銀行本店東館計画
鹿島建設 三井住友建設 熊谷組 鴻池組JV
大手町連鎖型第3次再開発 三菱地所
日本生命丸の内一丁目プロジェクト 大林組 竹中工務店 大成建設
鉄鋼ビルディング 2015年完成予定
京橋
京橋二丁目西地区第一種市街地再開発事業
日本土地建物 東京建物 日建設計 清水建設
抜粋 事務所、店舗、公共公益施設などから構成される再開発プロジェクトです。「京橋の歴史と調和した新しいまちづくり」のコンセプトのもと、地区内の歴史的建造物の保存・活用や業務・商業機能の高度化、中央区による公共公益施設の整備など、各機能を適切に調和させ、東京駅前地域における活力と魅力あるまちづくりの形成に寄与してまいります。
銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業
J.フロント リテイリング株式会社
銀座五丁目プロジェクト 東急不動産
抜粋 日本の商業文化をリードする街「銀座・数寄屋橋交差点」の希少な敷地です。 伝統と革新が共存する銀座エリアの魅力を受け継ぎ、“Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~”を開発コンセプトとして、伝統と世界の最先端が交差して生まれる新しいライフスタイルを、国内のみならず世界に向けて発信していきます。建物の外観デザインは、「光の器」という建築コンセプトのもと、伝統工芸である「江戸切子」をモチーフとしています。これは、多様な文化や人・モノ・コトを受け入れながら、新しい情報や文化を発信する「器」となるという、本プロジェクトの想いを表現したものです。時代とともに姿を変えつつある「銀座」の新たなランドマークとして、必ず立ち寄りたくなる銀座の新名所となることを目指します。
湊
湊二丁目東地区第一種市街地再開発事業
抜粋 当地区は、隅田川に隣接する区域であり、過去から民間デベロッパーの地上げ及びバブル経済の崩壊の影響を受け、周辺地区に比べ、土地の高度利用が図られておらず、また地区内人口減少により、地域コミュニティーの見直しが必要とされている地区である。事業区域は、独立行政法人都市再生機構が施行予定である湊二丁目東土地区画整理事業区域内にあり土地区画整理事業と一体的施行を予定する第一種市街地再開発事業である。区画整理事業と一体的に再開発を行い土地の有効活用・高度利用を図ることで、安全に安心して暮らし、働くことのできる環境形成により、地域の都市環境向上に寄与するものである。
月島
月島一丁目西仲通り地区第一種市街地再開発事業
月島一丁目第一種市街地再開発事業
抜粋 当地区は、路地を中心とした居住の場と地場産業が混在したまちとして、独自の発展をしてきた地域である。当事業は地域的な公共的空地・空間の整備を図り、住環境の向上、地域の防災性の向上を図るとともに、住み続けられ、働き続けられるまちとして、土地の高度利用により住宅、商業機能等を備えた複合市街地への更新を図るものである。 当地区は路地にしか面さない宅地では、2,3階建ての老朽木造長屋が多く密集している状況である。当地区の最大の課題は、防災上危険な木造建物の解消である。月島駅前のポテンシャルと月島駅と月島地域の特徴的商店街である西仲通りをつなぐ重要な位置にある立地特性を活かしながら、街区全体として防災性の向上を図り、定住性を高めるために、市街地再開発事業によるまちづくりを実施していくこととした。
豊富な緑で満たした都市に浮かぶ森、ザ・ガーデン
人に合わせ、時間に合わせ、変化する照明
一歩足を進めるたびに深まるここだけの豊潤な気配
スカイラウンジ“BLUE MOON”その景色を心ゆくまで独り占めするひと時
PARTY ROOM 大人数が集まり、楽しめる、多彩な贅
RELAXATION ROOM “Washin” 寛ぎと趣きが広がる和のスペース
LIBRARY CAFE セレクトされた書籍と過ごすひととき
WELLNESS STUDIO 24時間快適に汗を流せる贅沢
BROWSING ROOM
晴海
築地
国分寺
国分寺駅北口第一種市街地再開発事業 国分寺市
抜粋 国分寺駅北口周辺は、商業をはじめとして発展してきましたが人口や駅利用者の増加に対して整備が遅れたため、交通、防災、環境、景観などの課題が未解決となっており、中心市街地としての機能や活力が停滞しています。平成2年都市計画決定を行ないましたが、地価の急落などにより、17年以上が経過してしまいました。このような状況を打破するため、再開発事業の施設計画を大きく変えました。
まちの将来像 STEP1「核」の整備:国分寺駅北口地区市街地再開発事業を中心としたまちづくり 中心市街地の活性化と歩行者 自転車交通を重視した道路 広場づくり 国分寺市の顔となり、多様な機能を備えた施設 空間の整備
STEP2「核から軸」への展開:交通・生活・交流の拠点となる国分寺モール整備プロジェクトの推進
STEP3「軸から面」への展開:高質で豊かな都市生活のステージづくり
上板橋
上板橋駅南口駅地区第一種市街地再開発事業 板橋区
抜粋 当地区を含めた駅周辺地域は狭隘な道路が多く、木造住宅や店舗併用住宅などが密集しており、土地の高度利用が図られていない。また、駅前への取付け道路が未整備であり、緊急時の交通アクセス困難など都市機能を果たせない状況にある。このため再開発事業により川越街道から駅前への幅員16メートルのアクセス道路及び面積約3,900平方メートルの交通広場を整備すると共に、建物の不燃化、土地の高度利用を行う事で、防災面の強化、商店街の活性化を図る。
池袋
新庁舎を含む南池袋二丁目市街地再開発事業
抜粋 (1)区民自治の拠点機能の確立 (2)防災拠点機能の強化
(3)区民サービスの向上 (4)環境保全・自然エネルギーの利用
東池袋地区は、地下鉄有楽町線が地区南側に隣接し、都電荒川線が補助第81号線の計画線内を通っています。当地区は大正から昭和初期に都市基盤が未整備なまま市街化した木造賃貸住宅の密集地であり、狭あいな道路が多く、防災面や住環境において様々な問題を抱えています。このため、「防災都市づくり推進計画」において緊急に整備を図るべき重点整備区域に位置づけられています。
池袋
大塚駅周辺整備事業
【整備計画の概要】 ①南口駅前広場整備 ②南北を往来する自転車動線の強化 ③大塚駅南自転車駐車場(仮称)整備
抜粋 大塚駅周辺は、戦災復興区画整理が実施され、駅を中心として放射状に広がる道路網によって街が形成されています。駅の南口、北口にはそれぞれに駅前広場があり、一定の基盤整備が完了しています。南北を結ぶ歩行者動線が不充分でしたが、大塚駅南北自由通路の完成(平成 22年3月末)により、大幅に強化されました。また、同時期に、JR大塚駅のバリアフリー対策が実施されました。駅周辺では、現在も放置自転車対策に取り組んでいますが、自転車駐車場の収容台数が不足しています。また、安全に南北を往来する自転車動線も不足している状況です
これらから10年を過ぎた2024年現在、再開発が完了したエリアも多く、東京はさらにOS更新を織り込んだ姿で、地方の若者のみならずインバウンドを高密度に吸い寄せているのはご存知の通り。
一方、かつて東京に魅力を感じていた私には、手触りの希薄な大資本都市のテクスチャーに、ますます「消費」以外の役割を放棄していくかのように感じます。 サイクリングレポート 19 終