山梨静岡　ツーリングレポート 3 ’21 12

よく晴れた冬の週末、山梨から静岡に南下しました

名もなき集落を訪ねる

いや 名もなき集落なんてないんだよ 山梨県 旧山保村

蚕箔という養蚕道具

壁と屋根の間の構造　お蚕は涼しく風通しの良いところで育てる

そんなの産業が滅びたら無用の知識

東海道本線 旧石部トンネル

海蝕にともない崩落を続けている

東海道からちょっと外れた山あいに

観光地化されてないくらし

興津川のほとり

こちらでは製糸ではなく製紙が滅びている

立ち入り禁止とか何もないが今も地元の方が目と気を配られており、その献身のおかげで保全されている

何も足さず何も引かず

ごちゃごちゃ

その中にスチームパンクな造形がそこかしこ

この複雑さを制御できる人によって作られていた紙があった

ハラスメントやコンプライアンスやSDGsなどの未来が腑に落ちなくて一足先におさらばしたか

より良いものを作ることだけにせき立てられていた時代の空気が感じられた

稼働が止まるということは、そこで培った技能やノウハウ一切が消え去るということ

こころ華やぐ始まりの物語の裏に、それと同じだけ終わりの物語がある

それはより注意深く耳を傾けないと聞こえてこない物語　　　　　ツーリングレポート　3　終