GlobalGameJam2020
おつかれさまでした。
ゲームは以下の2サイトで遊べます
https://enpel.itch.io/ggj2020-by-enpels-team
https://unityroom.com/games/rcc
また、ソースコードはGithubにアップロードしています
今年はどんなジャムだったか
ざっくり書いていきます。
チームのエンジニアは自分以外英語話者(日本語ができるので基本は日本語でコミュニケーションしてた)
エンジニア4、デザイナー2、プランナー1の合計7名でした。
楽しかったか
色々課題はあるけど超楽しかった。あと本当に個人的な話なんだけど時々英語を意識して聞く機会とかを去年は増やしてていざこういうチームになった時に英語がほんの少し聞き取れるようになってた。びっくり!!!!
自分以外のエンジニアは英語でやりとりしてた。
今回やったこと
・ShaderGraphでシェーダー作った
・UnityCollaborator使った
・結構実装に集中できた
・Interfaceを定義してこれ使ってってやるだけで実装のコンフリクトが起きなかった
前回が最終的にゲームリリースしたりでとても良かったんだけど今回はもう難易度から考えると過去最高だった。
これは本当メンバーに恵まれた。
今回生まれた課題
とにかくメンバーに気を使えなかった。言語の壁がすごく高くて大変だった。でもフランス人のメンバーが本当積極的に開発やコミュニケーションをしてくれたおかげで救われた。
課題はたくさんあるんだけど列挙するとこんな感じ
・言語の壁
・気遣い
・コミュニケーション
・合意形成
・企画の決定
・バージョン管理ツール
・開発エンジン
・タスク分担
あげだしたらきりがない。
なんていうか今回成果としては過去最高だと思うんだけどすごくたくさんの課題が生まれた。
特にコミュニケーションに関する問題がほぼ全てで、もしもここが解決していたらきっとこのゲームは三日目には審査提出だってできていたと思うし、何ならもっとコンテンツを増やすこともできたと思う。
自分の指示によって人のコストを無駄に消費したことも何度かあった。
言語の壁
これは本当難しかった。ただ、来年同じ環境になったらまっさきにやるべきなのは翻訳機の常備だろう。今はGoogle翻訳なんかも優れていてすぐに調べられる。
フランス人のメンバーは常にわからない単語が出た時に辞書を引いてくれてた。その姿勢をすぐ真似しなかったのは日本語でコミュニケーションをしてくれるという甘えだと思う。
気遣い
ここ数年はゲームをとにかく完成させたいという気持ちがどんどん強くなっていて気が張ってた。
それ故に自分ひとりでもなんとかなるみたいな感じになりつつあるんだけどそれはやっぱり良くない。
リードするか実装するか。その日あった人に実装を委ねるのはすごく怖い。
当たり前なんだけどUnityを使って無い人なんて大勢いるしGGJは普段ゲーム開発してない人たちもたくさん来る。
そういう環境の中で気を張っちゃうと気づかいができなくなってそれぞれの主体性に甘えることになる。これは本当に良くないなって思う。
合意形成
メンバーの一人がクリッカーゲームが作りたいって人で今回のテーマのRepairからクリッカーって相性よさそうだねと自然とクリッカーゲームを作る流れができていた。
ここまでは本当に良かった。他にこういうのが作りたいって人もその時までは居なかったし、いい感じに流れができていた。
でも途中で来た人がアイディアを出してそこで悩みが発生してしまった。
しかも結構めんどうなゲームだけどそういうゲームが好きな人にとっては面白そうなゲームだったのだ。
これすごく悩む。今回は途中から来たメンバーに折れてもらった。
多分このチームはクリッカーを作ることにした!と言い切ってしまうのが良かったかもしれない。
今回一番大きな反省
企画の決定
これは途中から出たもう1案とで悩んで無駄に時間を浪費してしまった。
企画決定が早く済んでいればもっと楽しいゲームジャムにできた。
初日にたくさんやれたことがあったはずできっとタスクだしができてチーム全員がなにかしらやれる状態になっていたかもしれない。
企画の決定が早ければ早いほど2日目を濃密にすることができるのがゲームジャム
コミュニケーション
言語もそうなんだけど1日目の余裕がなくなってしまったので2日目からは結構余裕がなかった。
そんな状況でもファミレスでチームで飯を食ったのは良かったかもしれない
ゲームジャムで発生する問題のほとんどはコミュニケーションに起因すると言っても過言ではないと思う。このチームがもしも積極性の無い人達で溢れていたらどうなってたかはわからないけど今回はたまたまそういう人たちが集まってくれて3日目にはそれぞれがやることを考えてやってくれたので良かった。
バージョン管理
今回一番の衝撃はエンジニア陣が全員Gitを使っていた事。ゲームジャムで今までそんな事はなかったので感動した。
でもGitは使わなかった。結果的にこれは大正解だった。
Gitは使ってるけどUnityで共同開発はしたことがない人とやるならUnityCollaboratorを使うほうが良い。
ちなみに今回はゲームジャムライセンスを使うことができてそのおかげで十分な環境構築ができた。
ここでの反省はもしも僕はいやGitでやろうって言っていたらどうなってただろうか?というところで、多分今回Gitを使っていたら結構たいへんだったと思う。
UnityCollaboratorによってコミュニケーションが少なかった問題が実はかなり補われていた。
例えば今のシーンを誰かが触っているとかそういう情報が可視化されるのでこういうゲームジャムみたいな環境では確認を取らずに情報がわかるというのはとても良かった。
今触ってる?って確認ができたり、アップデートが来たらUnityのUI上でアップデートがあることを通知してくれる。
業務だと確実に僕はGitを選択するし個人の開発でもGitを選択するんだけどゲームジャムでは今後はUnityCollaboratorで良いかもしれない。
ここの反省はUnityでの共同開発経験が少ないチームの場合はGitをやめる選択肢も重要だと言うこと。
本当に良かった
タスク分割
これは純粋にできなかったこと。
企画のメンバーにタスクだしをお願いしたけど結局そこを見なかった。
これはチームメンバーを巻き込んでみんなでやるべきだった。
でもやれなかったのは自分がめんどくさいと感じていたから。
もしここでタスクだしをして壁に貼り付けていたら2日目でもっとチームのリソースを活用できたかもしれない。
ゲーム全体はシンプルな要素の組み合わせに過ぎないし、きっとやれたことはたくさんあったと思う。
開発エンジン
そもそもUnityを使うかどうか?というところ。
これはゲームジャムのチーム編成に問題があると思うんだけど自分のチームは途中から増えた人たちが居たりして結局チーム編成ができなかった。
ランダムチームビルディングによる難題の一つだと思う。
エンジニアのメインで使えるゲームエンジンがバラバラだとそのチームはパフォーマンスを発揮できない。
じゃあ今回の反省は?っていうと自分はそもそもUnity以外考えてなかったんだけど、チームメンバーにはPlaycanvasに強いエンジニアが居たりしてそういう選択肢もあると考えさせられた(UE4とかもよくあるし自分も一度勉強し直すべきかもしれない)
自分の都合でUnityを選んでいる事がほとんどなんだけどチームメンバーに優れたエンジニアが居るならそれに乗っかっても良いかもしれない。
反省はすごく多いけどとても楽しいゲームジャムだった
他のメンバーにとってはどうだったかはわからないんだけど自分にとっては充実したゲームジャムだった。
そもそも作りたいゲームが明確にあるメンバーが居てそういうメンバーと一緒にゲームを作ることはすごく楽しい。それぞれが今の自分にやれることを自分で探して開発するってチームだったとは思う(でも多分チームのリソースの半分も使えてないと思う)
あと個人的にはゲームジャムまでの1年間で勉強した成果を色々感じ取れたゲームジャムだったのがすごく良かった。
今までのゲームジャムなら僕はシェーダーを実戦投入しようとは考えなかっただろうし、この1年で少し英語にふれる機会を増やしていたおかげで少しだけ英語が聞き取れたり・・・あと実は今回もコンフリクトがほぼ発生しなくてこれは作業の分担がすごく良くできたってことだと思う。
タスク出しをしてなかったので各々がこれってきっと必要だよねって考えながらやってたけど・・・
技術書典8
さて、そんなGGJ2020体験談を技術書典8で頒布する予定です(現在執筆中)
昨年出したGGJ本の続編にあたるというか今回は今回で違う体験なんですけど来年のGGJでまた読み返す為に書きます。
合わせてGGJサバイバルブックも書いてますが鮮度的にまずは備忘録を優先して執筆してます。技術書典8は両日とも居ますのでもし気になったら立ち読みだけでもしていただけたら幸いです。
また、一週間ゲームジャムに参加した人たちが書く合同誌も企画及び頒布する予定ですので業務じゃない少し変わったゲーム開発に興味のある方は是非お立ち寄りください。
それではまた。
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