誰も愛したい
1983年8月13日。確か土曜日だったろう。僕は高校1年で、姉が大学1年。中学3年の妹と、姉の友人で箱根のライブに参加した。RCサクセションど高橋幸宏バンドのツアー初日の対バン。
RCの熱いライブの後、夕闇が迫り来る時間帯で「Ripple」が流れた。
この年に発売された「薔薇色の明日」は僕のオールタイムベスト10に入る大切な作品だけど、それは…、あの箱根での記憶は、多分、少なからず影響している。
今日、代官山で行われていた高橋幸宏さんの展示に参加した。(同世代の人は同じだろうが)自分の感受性が幸宏さんにいかに影響を受けたのか、を当時手にしたり目にした雑誌や宣材物から思い出した。何よりもメインステージにあるビクターのラジカセのポスター。高校受験合格のお祝いで親に買って貰って、高校時代以降の自分の重要な音楽アイテムだった…。
そのメインステージでサラウンドミックスされた曲を聴いている時、あるいはその前の展示で加藤和彦さんとの写真を見た時、涙が出てきた。
そして、それを思い出しながら帰る時に、何故か矢野顕子さんの「どんなときも どんなときも どんなときも」を聴きながら東横線に乗り込んで、また泣いた。
今の渋谷の乗り換えは最悪だけど、何故か今日はゆっくりエスカレーターで移動しながら穏やかに山手線に乗り換えた。