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【日記】ママたちがゆっくり食事するための作戦なのかもしれないが、ひっかかったのはわたし。

夫と義父と3人でランチを食べた。
はじめて入るイタリアンであった。
前を通ったことは何度もあり、外まで並んでいる訳ではないけれどガラスごしにうっすら伺える店内にはお客様がいて賑わっているのがわかった。
また、チャイルドシート(と言うのか?自転車でも)がついている自転車が複数台停まっていることが強く、ママ友同士のランチのお店、みたいな印象だった。

店内の上の方にテレビがあって、「トムとジェリー」が流れていた。音声はミュートだった。
その時、店内に子供はいなかった。
わたしが見上げたとき、ちょうどトムが金魚鉢みたいな小さなガラスの器に盛大に飛び込み、本当なら頭くらいしか入らないはずの器の中につま先以外すっぽりと収まってちょこちょこと歩いている、というシーンが流れていた。思わず「ふふ」と微笑む。爆笑ではなく、このくらいの感じがよいし、「トムとジェリー」は音があろうとなかろうと関係なくていい。

その後、わたしが滞在している間に小さなお客様が増えることはなかった。ママ友同士のランチはもっぱら平日なのだろうか。それでも店内には「トムとジェリー」が流れ続け、わたしはつい「このあとトムがどんなひどい目にあってしまうのか」をじっと見つめてしまったのだった。


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