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【取材後記】subsclifeさんに、昨対30倍成長に寄与した「UI/UX戦略」を伺いました。

こんにちは!SELECK編集部の榎本(@enomon_s)です。

だんだんと春の陽気が感じられるようになってきましたね。今年は小学生ぶりにチューリップを球根から育てていますが、暖かくなるにつれてぐんぐん伸びてきて面白いです🌷こんな時だからこそ、家で楽しむ工夫を増やしていきたいですね。

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さて、本日ご紹介する新着記事はこちらです!

日本初となる家具のサブスクリプションサービス「subsclife」を運営する、株式会社subsclife(サブスクライフ)さん。2019年と2020年での前年同月比で30倍の売上に急成長されているそうです!

独自のビジネスモデルや大型資金調達など、これまで多くの取材を受けてきた企業様ですが、今回取材させていただいた「事業成長に大きく寄与したUI/UX戦略」は初出しとのことです🙌

では早速、取材の背景からお伝えさせていただきます!

1. 取材の背景

今回は急成長の背景についてお伺いしたいとお声がけさせていただき、広報さんとの事前ヒアリングにてご提案いただいた切り口が「開発とブランディング」でした。

事業戦略は比較的メディアでお話しされてきたそうですが、実は「サイトのUI/UX戦略がその成長に大きく寄与している」点についてはまだお話しされていないとのことだったので、SELECKにて取材させていただくことになりました^^

「家具サブスク」のビジネスは、メーカーから商品(家具)を仕入れ、サイト上でユーザーに見ていただき、契約に至るという流れをイメージしていただければと思いますが、subsclifeさんの事例のポイントは「メーカー開拓に振り切ったUI/UX戦略」です。

ECサイトでは、いかにユーザーに選ばれるかを重視してサイト作りをされるケースが多いと思うのですが、subsclifeさんではユーザーから見て素敵なのはもちろんのこと、それ以上に「メーカーさんに商品を提供したいと思ってもらえるサイト作り」に注力されてきたそうです。

今回は、インタビュイーの代表 町野さんやCPO 兼 Platform General Managerの小野さんに、なぜユーザー獲得以上にメーカー開拓を重視しているのか、どのような点を工夫されているのかなどをお伺いしました!

2. 記事本編に含められなかったお話

ここからは記事本編と併せてご覧いただけると嬉しいのですが、本編では「急成長に寄与したUI/UX戦略」に焦点を当てさせていただいたので、事業戦略そのものにはあまり深くまで触れられませんでした。

でも、個人的にサービスの差別化ポイントが気になって、色々お伺いしていましたのでこちらでご紹介します^^
(※詳しい事業モデルは他メディアでも多数取材されていますので、ご参照ください)

① ビジネスモデルを模倣されることはないのか?

subsclifeさんは家具サブスクの1社目で、そのサービスの特徴のひとつは「定価を超えない価格設計」にあります。

ユーザーは3ヶ月〜24ヶ月の間で使用期間を設定して好きな新品家具をサブスクし、期間満了後は「継続」「購入」「返却」の選択肢から選ぶことができます。継続するとしても商品の定価に達したら、それ以上は課金されないそうです。

このビジネスモデルと独自の世界観のあるサイトUIなどが相まって人気を博しているわけですが、それを後発サービスでも模倣することは可能なのかな?と感じて質問させていただきました。

(榎本)定価を超えないといったプライシングは、他社さんが真似したりできるんでしょうか?

(町野さん)創業時にやってたらできたんでしょうけど、一回それが定着してしまうと、よっぽどの勇気がない限り難しいですよね。回収の仕組みとかを作ってからでは、なかなか変えれないんですよ。

※取材音源から一部抜粋し、編集させていただいております

とのこと。家具レンタルを行う類似サービスは複数社ありますが、厳密には事業モデルが違うそうで、特にモノを流通させるビジネスにおいては最初にどのような設計をするかが本当に鍵になるのですね。

「subsclifeさんにしか卸さないですよ」と言ってくださるメーカーさんが多いそうなのですが、仮に今後価格設計を模倣されることがあっても、メーカーさんが載せたくなる独自の世界観(UI)を真似するのは、やはり難しいんだろうなと思います。

② toBサービスにおいて、差別化に繋がっているポイントは?

元々はtoC向けの自社家具を製造・販売する事業だったところから、2018 年にtoBを主軸にする形に転換されていますが、オフィス家具のレンタル・リースサービスが多数存在する中で、どのように「選ばれる工夫」をされているのかを伺いました。

(町野さん) toBでは営業担当をつけて、提案やアフターサポートを強くしています。オフィス移転の時、総務の人は320時間ぐらい拘束されると言われていて。社員の要望もあるし、レイアウトの都合もあるし、働き方改革も鑑みて良い感じにしてくれって言われながらも、「でも、コストはそんなに割けないよ」ともオーダーされる。

それらに落としどころをつけて、何百ものメーカーから家具を選ぶのってめちゃくちゃ大変で。その部分も僕らが担っているのですが、そのコンサルティングフィーは無料にしているんですよ。

コロナ禍で家具をサブスクに切り替えるニーズも高まっているのもあって、圧倒的にtoBの売上の方が伸びている感じですね。

(榎本) コンサルティングフィーを無料にしたのは、当然その方が引きがあるからというのもあると思うんですが、何か大切にされている思想があるんでしょうか?

(町野さん) やっぱり発注者って総務の担当者じゃないですか。彼ら、彼女らの悩みって深いんです。そこをサポートしたいという想いが強いですね。

このように、「総務の担当者を助ける」という観点でサービス設計をされていて、その点が多くの企業に受け入れられているポイントなんですね。

町野さん、小野さんとお話ししていて特に感じたのは、テクニック的なもの以上に「家具メーカーさんを盛り上げたい」「総務の方の役に立ちたい」「ユーザーのみなさんがもっと家具を楽しめる世界を作りたい」という純粋な想いの部分でした。

今回の記事でその気持ちが少しでも伝わると良いなと思っています^^

記事本編はこちらから👉メーカー開拓に振り切ったUIUXで、売上30倍に成長!業界に革命を起こすsubsclifeの戦略

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3. さいごに

今回の事例で特にお伝えしたいなと思ったのが、小野さんがお話しされていたこちらの内容です🌸

私が開発時に大切にしているのは、まず企業としての戦略があって、「セールスやマーケティング戦術を支援するツール」として、プロダクトがあるべきという考え方です。

なので、今後レイトマジョリティの方々にもサービスを利用していただけるようになり、仮にユーザーの利便性を優先する方針になれば、もう少し説明的な表現を増やしてユーザーに優しい仕様にする必要があるかなと考えています。

このように戦略と戦術によってUI/UXは変えていくべきだと思うので、「最初から全部を完成させようとしない」ということも意識しています。その時の戦術に合わせてフロント側の世界観はしっかりと作り込む一方で、差別化が難しい裏側の機能改善は後にまわし、優先度が高い方にリソースとコストを配分するといった具合ですね。

もし戦術を成功させるためのプロダクト開発が間に合わない時には、他社のツールを使って実現したり、一部のオペレーションを人力で補ったりしながらも、「とにかく戦術として成立させる」という意志がすごく重要だと思います。(本文より)

今までは「メーカー開拓に振り切ったUI/UX」を貫いてきて、おそらく今後も大きく変えることは無いとおっしゃっていましたが、デザインを追求するだけではなく、前提として会社の戦略・戦術と一気通貫させているからこそ、昨対30倍の売上という急成長に繋がっているのだなと思いました。

町野さん、小野さん、貴重なお話をありがとうございました!

では今回はこの辺で。またお会いしましょう🌼

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