03.心の底から
スラムダンクを読了した。
何度目だろう。
あの試合にスポーツ漫画のすべてが詰まってる。
予定調和だし、想像通りの展開ではある。
なのに熱くなってしまう。
何度読んでも最高だ。
今までのストーリーはすべて、
この試合のためのプロローグにすぎなかった、
と思ってしまうほどだ。
全体を通して、あの時は感じなかったけど、
今は感じたことがあった。
桜木花道の人間性について。
バカで不良で、
現実世界にいたら絶対に友達になれない。
漫画の中のキャラクターとして捉えてしまえば、
よくあるキャラ設定。
今回読み直して、
もう少し深く考えることができた。
周りに競争心を剥き出しにして、
自分が負けていると強烈に悔しがる。
褒められたり、必要とされると、
心の底から嬉しそうにする。
誰かを傷つける言い方になるかもしれないから、
一概には言えないけど、こう思った。
親御さんに愛情を注がれなかったのではないか。
そうなると人生のスタートは厳しいものになる。
勉強を得意になるのも難しい。
なにをやってもうまくいかなかったのかも。
誰かに必要とされた経験がなかったのかも。
過去編が描かれているわけではないけど、
花道の行動の随所から、そんなことを感じた。
描かれていないからこそ、
感じることができたのかもしれない。
とにかくいい漫画だし、
読むほどにキャラクターのことが、
どんどん好きになる漫画だった。
読んでくださったあなたには、
愛情をいっぱいもらう人生がありますように。
2022/12/03
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