台風の余生

　台風10号は、九州の山々に力を奪われ、だいぶ衰えた。とはいえ、被害は大きい。

　しかし、台風が衰えたことを「陰謀」と考える人がいるのは驚きだ。

「台風10号消えた」は本当?　衛星画像で雲ぼんやり　気象庁の見解 | 毎日新聞

　実際弱ったとはいえ、雨が降っているわけで、何考えているのか。現実はオルタナファクトで生きる人たちには届かないのか。

　台風がもたらした雨雲、湿った空気は、まだまだあるわけで、警戒を怠るわけにはいかない。

　熱帯低気圧となっても、温帯低気圧となっても、「元台風」をなめてはいけない。

台風早く熱帯低気圧になれ、と思っている方、危険です。
気象の世界では、腐っても鯛ならぬ #腐っても台 と言います。元台風の湿った空気は付近に残りますので、大雨はまだ降ります。熱帯低気圧で水難事故が起きたこともあります。
災害(Disaster)は人の行動も絡むものなので、油断した時に起こります pic.twitter.com/7iwNvobviK

— Yuriko CHIKUSA🌏Weather Forecaster (@yurikochikusa) August 29, 2024

　台風が日本を通過したあと、台風への関心が失われてしまうので、その後どうなったのか知らない人も多い。

　けれど、私は雑誌「気象」を購読していたくらいの「気象ファン」なので、ときどきその後を追ったりしている。

元台風19号がベーリング海に到達　アラスカなどで大荒れ（森さやか） - エキスパート - Yahoo!ニュース