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「直美」を直視する
「直美」という言葉をご存じだろうか。
臨床研修後に直接美容外科医として勤務するという医師たちのことを指す。
近年急速に問題として取り上げられることが多くなっている。
ある程度スキルのある医師が美容外科に流れている話も含め、医師たちが自由診療で「稼げる」可能性がある美容外科に流れる事態は、医療界で大きな問題となりつつある。
韓国で起きている研修医ストの背景には、韓国の医療界で進む専門医制度の崩壊がある。待遇の低さから専門医をあきらめ、美容医療を目指す医師が増えているのだ。
同じことは日本でも起きつつある。日本の主要美容医療チェーンの院長を調べたところ、心臓血管外科、消化器外科、呼吸器外科、小児科などの専門医が美容医療に転じていた。
待遇を求めて美容医療に流れる専門医が増加すれば、日本の医療を根底から揺るがしかねない。
私の本業である病理医からしたら、結構遠い話だとは思う。
そもそも病理医は、「稼げる」で診療科を選んでいない。やりがいや働き方など、別の要素で選んでいる。そもそも病理医になる医師は医師全体の0.6パーセントくらいしかいないわけで、そんな異端の人間からしてみれば、「無関係」な問題と言いたくなる。
しかし、必ずしも無関係とも言い切れないな、と思っている。
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