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あっという間のクーデター雑感

榎木英介（フリーランス病理医・科学ジャーナリスト賞受賞者）

1991年8月、私は南アルプスの山中にいた。

甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳中心に登山をしていた。

その時の写真。
天候は悪かった

 外界から離れ、山中にいるときに、ある世界的な事件が始まり終わっていた。

それがソ連8月クーデターだ。

山中でラジオを聞きながら、クーデターが発生したことを知った。下山したら世界が変わっているのではないかと思ったのを覚えている。

ところが…。

山中にいる間にクーデターは終わっていた。

世界は変わった。ソ連崩壊の一因となったわけで、クーデターとその失敗が与えた影響は大きかった。しかしあっという間に終わったクーデターだった。

短いクーデターだったなあ、そんな記憶を持ち続けていたが、それを上回る短いクーデターが発生していた。

昨晩起こった尹大統領のクーデターだ。

現在進行系でもあり、まだ歴史的評価も分からないが、早く寝た人は、起きたらクーデター終了だったので、え？という感じだっただろう。

さて、情報収集はXで行った。


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