能登半島地震から1ヶ月半、被災地はいまだ苦しみのなかにある。
地震などの災害で気づかされるのは、電気、水道、下水など、いわゆる「インフラ」が多くの人の手が加わって維持されていることだ。水道管が破壊され、水が出ない。トイレが流せない。こうしたことが現代の人々の生活をどれほど支えているのか。
インフラを維持している人たちや膨大な努力は、何も起こらなければ見えない。快適な暮らし。豊富な食料。身の安全。こうしたことが当たり前ではないことを知らしめるのが災害だと思う。なくなって改めて痛感する。
いろいろな仕事が、「当たり前」を維持している。しかし、事故や災害などが起こらなければ、その当たり前の大変さが見えない。
いわば空気みたいなものだ。
私たち生き物は空気がなければ生きることができない。しかし、空気があることが当たり前になりすぎれば、空気の大切さが分からない。
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