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「組織を守る」の行き先

 合計3年勤務した古巣である赤穂市民病院に関する記事を読むたび、心が痛い。

 いわゆる「竹田くん」のモデルとなった医師が起こした医療事故。それ自体はもちろん大きな問題であるが、それ以上に問題があるのが、病院の医療安全に対する姿勢だ。

 医師に偽証を求めるというあってはならないことをした。

 その理由が、記事のなかに書かれていた。

科長は管理職の病院職員から「証言に立つ時は(男性医師の)主張に反論しないように」「(男性医師の)罪を軽くしとかないと、総額の支払いが増えてしまう」「病院を守るには先生が犠牲になってもらわないと困る」などと要求されたという。

https://www.ako-minpo.jp/news/18272.html

 赤穂市民病院の行動原理は、この管理職の言うことに書きつくされている。

 それは「病院を守る」だ。

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