直"び"の時代

　初期研修後に専門医研修を受けることなく美容外科に行く「直美（ちょくび)」。

　最近聞いた話では、大手美容外科グループはもう採用を絞っているらしく、直美バブルは崩壊したとのことだ。

　とはいえ、キツイ勤務の外科などは志望者減が続くだろう。

　Xでまたまた「ママ医」批判が盛り上がっているが、パートタイムで働く人たちを「戦力」として扱えない科は先行き厳しいだろう。

＞旦那と調整すべき問題　＞完全に戦力外
この様な考え方が支配的な職場は、女性医師をカバーするための配偶者たる男性医師の時短も認めないので、今後男女問わず若手医師が獲得できず詰むと思う。
夜勤明けに帰宅するためには、日中のみ勤務する職員も貴重な戦力となる。 https://t.co/O7w3hf8YkE

— 田舎の元外科医 (@inakashoge) October 13, 2024

夜勤（17時から翌日9時まで）の16時間は、日勤のほぼ2倍の労働時間＋時間外・深夜割増賃金支給が必要です。それを格安の当直料で胡麻化しているのが問題です。
夜勤の賃金が適正に支給されれば米国の様に夜勤専門のシフトも希望する医師が出てくると思います。
ベビーホテル代で赤字になる様ではだめ。 https://t.co/JmfUqIAsaI

— 田舎の元外科医 (@inakashoge) October 13, 2024

「当直」も「休日出勤」も「オンコール」も全部仕事なんだから契約時にちゃんと詰めて見合う額で受けるかどうか決めればいいはなしでそれを「お気持ち」でやるかやらないかみたいなことやってるから「ずるい/ずるくない」みたいな話になるんやで。

— ヌルヌルさん(安心) (@rVK4gqlMdGAFLLl) October 13, 2024

　この問題はまた別に書きたいと思うが、今日の話はそれではない。

　ちょくびが実は昔もあった、という話をしたい。

　ちょくびのちょくは漢字で直と書くが、びは美容ではない。

　それは…。

　病理だ。直びは医学部卒業後に研修など受けずに、直接びょうり、病理に入るということだ。