【就活】ChatGPTで小説「配属ガチャ 木星開発部」を書いてみた
第1章 新たなるフロンティア
22世紀半ば、太陽系は人類の新たなフロンティアとなっていた。月や火星には砂漠の中に繁栄する都市が点在し、飽くなきデベロッパーのターゲットはさらに遠くの惑星に及ぼうとしていた。
隆志は東京の大学に通う就活生。志望業界は総合デベロッパーである。その中でも、宇宙の都市開発で一歩リードしている「地球地所」が第一志望だ。超人気企業ではあるが、隆志は内定を得る自信があった。
「隆志、ちょっと休憩しようよ」と美香が優しく言った。美香は隆志と同じ大学に通う文学部の学生で、いつも大学の図書館で一緒に就活対策をしている。「隆志ならきっとできる。だって、いつも一生懸命だもの」と美香が彼に言うと、隆志はほっと一息ついて、彼女の肩に手を添えた。彼らにはまだ就活という大きな壁が立ちはだかっていたが、二人はお互いを支えあいながらその壁を乗り越えようとしていた。
そして、隆志はインターンシップからの早期選考を経て、大学4年生の春に「地球地所」から内定の通知を受け取った。美香は希望していた食品メーカーのインターンシップには参加できず苦戦したが、本選考で飲料メーカーの人気企業「ヨントリー」の営業職に内定した。
美香から「配属先はどこの都道府県になるか分からないから、離れ離れになってしまうかも」と言われたが、「同じ日本だし、何かあればすぐに飛んでいくよ」と隆志は明るく答えた。
そしてついに、地球地所から配属の通知が届く。隆志の希望は東京本社だったが、通知書には「木星開発部への配属を命ず」と書かれていた。「えっ、木星…?」。隆志は驚きのあまり声を上げ、「配属ガチャにもほどがある…」と思った。確かに木星は将来的な開発エリアとして注目されつつあったが、まだ開発の初期段階だ。液体水素の過酷な環境と、地球からの長い距離が知られていた。新人が配属されるのも初めてだろう。
すぐに美香に伝えたが、「そっか」と返事があったきり沈黙が流れた。美香はヨントリーの営業職として仙台市の営業所に配属になり、遠距離恋愛になることは覚悟の上だったようだが、隆志が地球から遠く離れた木星に配属されるとは思ってもみなかったようだ。
地球地所の入社式の日、隆志は他の新入社員たちとともに会社のロビーに集まった。多くの人が地球配属を喜んでいる中、隆志は数少ない木星配属のメンバーとして緊張し、心も晴れていなかった。社長のあいさつも耳に入らない。「…大手町だ、丸の内だ、有楽町だという時代は終わりました。これからは宇宙で街づくりをする時代です。わが社の未来はみなさんの…」
しかし、木星開発部の先輩たちから「木星は会社にとって、いや人類にとって新しいチャレンジの場だ。液体水素の中に街を作ろうというのだからな。そこでの経験は他では得られない」「何より木星は地面が無いに等しい。つまり、やっかいな地権者がおらず開発が進めやすいということだ」という言葉をかけられ、少しだけ安心した。また、木星開発部のチームはみな熱心で、新しい技術やアイデアを日々研究しているようだ。
入社式の夜、新人歓迎会を終えて、隆志は店を出た。大手町のビル群の間から空を見上げると、遠くに木星が淡く輝いていた。その惑星ではどんな新しい冒険が待っているのだろうか。期待よりも不安のほうが大きいが進むしかない。
第2章 地球最後の日々
地球地所に入社後、木星開発部に配属された隆志は、まずは東京近郊にある専用トレーニングセンターで木星対応訓練を受講していた。重力トレーニングが始まった日には、宇宙服を着て重力のない環境を体験。その翌日には地球のおよそ2.3倍あると言われている木星の重力に身をあずけた。その重力差に体力が奪われていく。
トレーニングパートナーの岩山先輩は、一度木星を経験しているからか、メニューをそつなくこなしていた。しかし、岩山先輩は「地球に帰ってきてからというもの、食べ物が美味しくてつい食べ過ぎてしまう。特にマックバーガーをほぼ毎日食べているんだ。そろそろ自炊生活に切り替えてダイエットしないとな」と言っていた。
トレーニング期間中は、これまで当たり前だったことがどれほど特別であるかを再認識する時間でもあった。普通に呼吸できる空気、四季折々の植物、鳥のさえずり、自由に歩ける広い道。これらすべてが、木星では当たり前ではないのだ。トレーニングの休憩時間には、私たちは地球での思い出話に花を咲かせ、それぞれが地球での生活のすばらしさを語り合った。新しい惑星への不安と期待が交錯する中、地球での最後の日々を心から楽しんだ。それはまるで、大切なものを遠くに置いていくような、甘く切ない感覚だった。
第3章 木星開発部の扉
ついに木星への旅立ちの日が来た。22世紀になってから東京駅と神田駅の間にできた「宇宙ゲートウェイ」駅にほど近い施設「第六街道」に、隆志や岩山先輩など木星開発部のメンバーが集まった。岩山先輩は自炊ダイエットの効果か、あるいは不安から食事がのどを通らなかったからか、以前会ったときよりもかなり瘦せていた。
彼らは、必要十分な機能を備えた、巨大な、しかし、タワマンのようには仰々しくはない宇宙船に乗り込んだ。やがて宇宙船は打ち上げられ、地球の大気圏を離れ、宇宙の広大な無重力空間を飛行した。
木星に接近すると、その巨大な姿が宇宙船の窓に現れた。オレンジと白の渦巻く大気は圧巻な景色を見せつけ、隆志はその壮大な光景に息を呑んだ。そして、液体水素の中に突中すると、建物というよりシェルターの形をした施設の入り口に「地球地所 木星開発部」という看板が見えた。
施設に入り、「木星の扉を開けたからには、ここで新しい歴史を作るんだ」と岩山先輩が言うと、隆志は改めて自分たちの使命を感じ、未来への決意を新たにした。木星での生活は確かに困難だが、彼らはそれを乗り越え、宇宙での都市開発を前進させるために一致団結していた。
第4章 「木星テラス」の完成
木星の一日は短い。やるべきことが山積していて時間が足りないというのもあるが、木星は自転が早く、もともと一日10時間しかないのだ。
木星開発部のメンバーは働きづめだった。休憩時間にリフレッシュできると良いのだが、食事は宇宙食で味気ない。しかしそんな中、岩山先輩が宇宙食を組み合わせてバーガー味を合成することに成功し、皆から喝さいを浴びた。
街づくりの構想と設計に1年、ユニット組み立てに3年、全体工事に4年をかけてようやく街「木星テラス」が完成した。分譲マンションは予約が殺到し、完成前に売り切れるほどだった。
この8年間、隆志はほぼ毎日働いた。そしてついに木星に街が完成したのだった。自由な時間が増えてきて、地球にいる美香のことを思い出すこともあったが、「もう自然消滅なのかな…」と思わずにいられなかった。
そんなある日、隆志は木星開発部長から呼ばれ、辞令を渡された。「これでついに地球に帰れるかもしれない」という気持ちを押さえて、辞令の内容を確認した。そこには次のように書かれていた。
「エウロパ開発部への配属を命ず」
「えっ、エウロパ…?」。隆志は驚きのあまり声を上げ、「配属ガチャにもほどがある…」と思った8年前と同じ気持ちになった。
第5章 エウロパの架け橋
隆志は木星の第二衛星、エウロパにやってきた。エウロパの主成分はケイ酸塩岩石で、表面は氷で覆われており、内部には水の海が存在していると言われている。
エウロパ・ステーションは世界政府と各国の民間企業が出資して作られたシェアオフィス施設だ。隆志はその施設の窓から、8年間住んだ木星を第二の故郷のような気持ちで見つめていた。
ある日、隆志はエウロパ・ステーションのフリーアドレス席で会社に提出するための自己申告書を作成していた。希望異動先については「東京本社」とすぐに記入できたが、この一年間の成果や今後の目標なども記載する必要があり、悶々と頭を悩ませていた。
そこに「隆志、ちょっと休憩しようよ」という声が聞こえた。懐かしく聞き覚えのある声が。
美香だった。「ヨントリー」の営業職として仙台営業所に配属され、その後、東京本社の商品企画部に異動、新規事業プロジェクトで地球以外の水「エウロパ天然水」を提案、事業化にこぎつけてエウロパに来たらしかった。
「本当に久しぶり」。隆志は立ち上がり、美香と遠慮がちにハイタッチをした。「自己申告書を仕上げてからゆっくり話したいから、そこのカフェスペースで待ってて」と美香に言った。隆志は話したいことが山ほどあった。これまで時間がかかっていたのが噓のように自己申告書を仕上げた。希望異動先は「東京本社」から「なし」に書き換えた。
カフェスペースに向かうと、美香があの頃と変わらない笑顔で手を振っていた。窓からは大きな木星が見えて、手を伸ばせば届きそうに思えた。
(おわり)
付記
ChatGPTに素案をアウトプットしてもらい、人間(私)が修正する、という作業を繰り返して小説を執筆しました。
小説に「伏線」を入れて、後の章で「伏線回収」したかったので、ChatGPTには次のような指示をしています。
まず「伏線」について知っているかどうか質問し、ChatGPTに答えさせて思考を整理してもらうことがポイントです。
物語に少しでも深みを与えられていれば良いのですが…。