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【就活】企業研究の有価証券報告書は金融庁EDINETから。人的資本情報などをチェック

就活の企業研究では有価証券報告書が役立つ。

企業サイトで有価証券報告書を参照する就活生が多いようだ。数社であれば企業サイトからでOKなのだが、多くの企業について見たい場合は、金融庁のEDINET ( https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/  )からダウンロードするのが良いだろう。

金融庁EDINET

EDINET画面

トップの検索画面の「提出者/発行者/ファンド/証券コード」の入力欄に、企業名などを入れて検索する。例えば「サントリー」と入力して検索ボタンを押してみよう。次のような結果が得られる。

EDINET検索結果画面

検索結果一覧に、サントリーホールディングスの有価証券報告書が表示された。PDF表示のリンクをクリックすると、有価証券報告書が表示されてダウンロードできる。

多くの企業の有価証券報告書をダウンロードしたい場合は、それぞれの企業サイトを徘徊するよりも、このEDINETを利用したほうが手早くダウンロードできる

有価証券報告書の人的資本情報をチェック

有価証券報告書の内容は、大きく分けて①財務情報と②非財務情報がある。

財務情報には、売上高や利益、資産、負債などが記載されている。これによって企業の財政状況をチェックできる。

そして非財務情報には、企業の概況や事業の状況などが記載されている。この中には人材育成方針などの人的資本情報が含まれているので、就活では特にこの情報に注目すべきだ。

例えば、(先ほどはサントリーの有価証券報告書をダウンロードしたが、ここでは)サッポロホールディングス社の有価証券報告書を紐解いてみよう。すると「サッポログループ人財戦略」という項目があり、3つの人財戦略を掲げていることがわかる。

戦略① 多様性を高め、活躍の場を流動的にし、変化に挑んでいる
戦略② 成長と生産性向上に向けた人的資本投資を行い、個と組織が強くなっている
戦略③ 健康、安全・安心、人権尊重を推進し、個の持てる力を100%発揮できている。

サッポログループ人財戦略

お題だけではやや抽象的であるが、例えば戦略①の中の「(1)キャリア実現の場・機会の拡大」という項目では、「2024年度以降も、社外での副業、社外からの副業者受入による他流試合の場を更に拡大することで、個々の社員のキャリアを拡大、挑戦への風土づくりを加速してまいります」とあり、副業に前向きな姿勢が分かる

また、「(2)一人一人に寄り添い、キャリアを丁寧に考える機会の提供」という項目では、「入社3年以内社員への人事配置担当との直接面談の実施」とある。若手社員にOB訪問したときに、この面談でどの程度の異動希望が配慮されるのか確認してみても良いだろう。

おわりに

金融庁のEDINETを活用することで、志望企業群の有価証券報告書を簡単にダウンロードできる。財務情報を参照して企業の財政状況を見るだけでなく、非財務情報の「事業の状況」に記載されている「人的資本情報」を参照することによって、その企業の人材育成方針などが分かる。就活生にとっても一読に値する情報だ。

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