初心者とドケチのための歌ってみた用ローエンド機材選び ~概要編~
はじめに
(筆者の自分語りに興味がない方は次の項から読んでください)
はじめまして、ニコニコ動画でひっそりと歌い手をやっているエノラルドと申します。
今年の始めに念願だったニコニコメドレーの歌ってみた動画を投稿し、メドレー歌い手の仲間入りをしました。
投稿直後からメド歌界隈の方々より反響をいただけたことで、ひとり舞い上がっておりました。ありがとうございます。
最初に投稿したメド歌がブームに乗っかった「songable」だったため意外に思われるかもしれませんが、私はつい最近までニコニコメドレーと言えばしもさん3部作だったインターネット化石人間です。
そのため最近活動されているメド歌勢の方々を知ろうと、気に入るメドレーを見つけてはそのメドレーの歌ってみたを聴いて回っています。
そのなかで気にかかったのが「歌はいいしネタも面白いんだけど、音質ですごい損してるな……」というパターンが割と多いこと。
ネタの閃きや歌の上達に関しては、気まぐれの努力やお金でどうにかなるものではありません。それだけにお金で解決できる音質で印象にマイナスが付くのが非常にもったいないと感じました。
まあでも人の環境にどうこう言える立場でもなし、自分は自分のことをちゃんとやっていこう、と当初は考えていました。
しかしとある動画を見て少し考えが変わりました。じゅにあさんが投稿された第一回ゅにらじです。
このラジオの中で「本当に機械が苦手で、自分のマイクのこともよくわからないまま使っている」という話があり、またそれに同調するコメントも見られました。
自分は「よくわからんけどやってみるか!」ができず、まず徹底的に調べるところから入ってドツボにはまっては機を逃す、ということを幾度となく繰り返してきました。
実際今となっては、歌ってみた活動もニコメド投稿もとっくの昔に始めていれば良かったと思ってばかりです。
その点、このやりたいことに対するフットワークの軽さは失敗もあるとは思いますが掴むチャンスも多くなるでしょう。素晴らしいと思います。
一方、そういう人がいるのであれば自分の趣味が役に立つこともあるのではないかと思いました。
DTM活動開始当初は、限られた予算のなかで手に入る機材を、ということでローエンド機材や中古を購入していました。
しかしそうした機材に詳しくなるにつれ、いつしか「いかに安くそこそこの音がするシステムにできるか」を考えること自体が楽しくなってしまい、今まで使ってきた機材はローエンド機材ばかり。今でも高級機には目が行きません。高いの1つより安いのが3つ欲しい。
ただし安物買いの銭失いとなることも多いため、無駄遣いした金額も相当なもの。私はそこも安機材ガチャとして楽しんでいます。
作曲録音そのものよりも機材選びのほうが好きだったり。本末転倒。
それはさておき、もし音楽機材の導入に資金的な面、または知識的な面でハードルの高さを感じている人がいるのであれば、私でも役に立てるかもしれない。
ローエンド帯の選択肢を提示して思ったより安く済むよ~という例を挙げれば、二の足を踏んでいる人の背中を押すことができるのでは、と考えたのがこの記事を書こうと思った理由です。
押した先が歌ってみた界隈なのか、機材沼なのかは本人次第。私は両方でお待ちしています。
目標と対象
今回は「とにかく安く機材を揃え、手軽にそこそこの音質で録音できる環境をつくる」ことを目標にします。
多少の音質向上よりも手軽さと安さを重視する方針。
この記事の対象層としては、
これから歌ってみたを始めたいけど、費用はなるべく安く抑えたい人
そろそろよくわからずに買ったマイクから本格的な機材に乗り換えたいけど選び方がわからない人
あたりを想定しています。
下で挙げる機材一式をもう持っている、という人は読んでもあまり実りが無いかもしれません。
ローコストでやるなら揃える機材も最低限に絞りたいところ。用途を「PCで歌ってみたを録音・編集すること」に限定するなら、
オーディオインターフェース
ケーブル
マイク
ヘッドホン(イヤホン)
の4点を揃えれば良いでしょう。
マイクスタンドとかはあったほうがいいかもですが、これは各々の必要な高さやスペースに寄って自ずと決まると思いますので省略します。
基本方針
本題に入る前に、機材選びの基本方針を示しておきます。
・初めて買うなら見た目で選べ。
・レビューや口コミは見なくていい。
・購入はサウンドハウスで。
順番に説明します。
初心者は機材を見た目で決めていい
まず「見た目で選べ」ですが、本当に予算内で見た目が好きなモノを選べばいいです。
なぜなら初めて音響機材を揃えようとする人にとっては、どれを選んでも間違いなく音が良くなるからです。「ない」から「ある」の変化がなにより大きい。
どうせ買うならいいものが欲しい、という気持ちはよくわかります。しかしその違いは並べて聴かなきゃまずわかりません。
店頭で聴き比べて買うなら話は別ですが、通販なら片方しか買わない時点で比較の意味は無いようなものなのです。
ですので各所のレビューを漁ってまわったり、音質やらメーカーの特徴やらを調べ回って比較検討したりすることに時間をかけるのはやめましょう。
パッと選んでその時間を1分でも多く録音や作曲に回したほうがずっと建設的です。私のようになってはいけない。
ようするに手が届くなら好きなものを買いなさいということにはなるのですが、それぞれ「選んではいけないモノ」「選ばないほうが無難なモノ」はあります。
ここではそうした最低限の注意点をお伝えしていこうと思います。落とし穴だけは避けて楽しい機材選びをしましょう。
音に100%正確な説明文など存在しない
そしてレビューや口コミについては見る必要は全くありません。理由はそのコメントを書いている人の環境が全くわからないから。
音質は単一の要因で左右されるものではありません。音源から出力機器までのあらゆる要素が影響し合って決まるものです。
使用機材は当然のこと、使用しているケーブルの種類や長さ、音源はWAVなのかMP3なのか、PCの性能はどれくらいで電源はどこから取って、etc……と要素を挙げればキリがありません。
そうした情報がいっさい無い口コミは検討材料としてあまりにも曖昧です。書いてあったとしても本当かどうか確認するすべは無いわけですし。
身も蓋もないことを言ってしまえば、全く同じ環境でも聴こえ方は人によってきっと違います。音質に関して他人の言葉を鵜呑みにしても仕方が無い、というのは覚えておきましょう。
ただし、十分な数のレビューがあるのに圧倒的に評価が低い製品は、製品自体に欠陥がある場合があるので避けておいたほうが無難でしょう。総評はある程度検討の参考になるかもしれません。
目指すは音楽家、一寸先は機材沼
最後に「購入はサウンドハウスで」についてです。
サウンドハウスは楽器・DTMerなら誰もが利用している、音楽機材専門のネット通販サイト。大抵の機材はここが最安値です。
もともと安い上に、常に何かしらのクーポンを配布しているので運が良ければ5%〜10%程度安く買えます。購入前にクーポンチェックは必須。
ですので機材は基本的にサウンドハウスで買うことを前提にしておけばいいです。あちこちネット上を探し回る必要はありません。
別のショップを検討するのはサウンドハウスが品切れだったり、欲しい仕様の製品を扱っていなかったりした時だけで充分。その時間を少しでも創作に回しましょう。さもなくば機材のことを調べているだけで休日が終わる日々が待っています。私のように。
本編は次回から
当初はこの記事で具体的な選定に入る予定だったのですが、思ったよりもまえがきが長くなってしまったので一旦ここで区切ろうと思います。長々と引っ張った挙げ句に申し訳ない。
noteへの投稿は初めてなので、文体のノリや長さがこのくらいでいいのかわからないまま書いております。
もしこのような拙文でもよろしければ、次回もお読みいただけるとうれしいです。私の趣味があなたのスムーズな機材選びの一助になれば幸いです。
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