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採用の成功を左右する重要な要素!採用コンセプトの意義と設定方法 その2
採用コンセプトを作ってみよう
採用成功には6つのSTEPがあります。
STEP1 人材要件をはっきりさせる
STEP2 採用コンセプトを策定する
STEP3 コンセプトに基づいて、徹底的にアイデアを出す
STEP4 アイデアを取捨選択し、整理する(採用戦略の策定)
STEP5 面接プロセスの改善
STEP6 入社後の体制を整える
今回は、前回に引き続き、STEP2 採用コンセプトを策定するです。
中小企業は大企業と違い、予算が限られています。
そのため多くの中小企業はできる限り「内製化」を進めていきます。
こうした中小企業のために、採用コンセプトを作る一般的な手順を記しておきます。
企業のビジョンやミッションを明確にする
採用コンセプトは、企業のビジョンやミッションを踏まえて作成する必要があります。そのため、まずは企業のビジョンやミッションを明確にし、そこから採用コンセプトの方向性を考えます。ターゲットとする人物像を明確にする
採用コンセプトを作成する際には、ターゲットとする人物像を明確にすることが必要です。採用したい人材の特徴やスキル、価値観などを把握し、それに合わせて採用コンセプトを作成します。競合他社との差別化ポイントを考える
採用コンセプトを作成する際には、競合他社との差別化ポイントを考えることが重要です。自社が他社と比較して優れている点や、独自の魅力を把握し、それを採用コンセプトに反映させます。採用コンセプトのキーワードを決定する
採用コンセプトを作成する際には、キーワードを決定することが必要です。キーワードは、企業の特徴や魅力を簡潔に表現したものであり、採用活動の際にアピールポイントとして活用されます。メッセージを作成する
キーワードを決定したら、それを基に採用コンセプトのメッセージを作成します。メッセージは、採用コンセプトの核心を簡潔に表現したものであり、求職者に向けたアピールポイントとして使用されます。コンセプトを実践できるように環境整備をする
採用コンセプトを作成したら、それを実践できるように環境整備をする必要があります。採用コンセプトに合わせて、求職者が求める環境や待遇、社風などを整備することで、求職者にアピールできます。
採用コンセプト事例
何か、事例があった方がイメージしやすいという方も多いでしょう。
一部、採用コンセプト事例を記しておきます。ただし、私は調べた結果であるため、本当のところはわかりません。またすでに変わっている場合もありますので、その点はご容赦ください。
1.「未来の地球をつくる」-パナソニック株式会社
パナソニックの採用コンセプトは、「未来の地球をつくる」です。同社は、電子機器や家電製品、環境エネルギーなどを手掛け、その事業活動を通じて地球環境保全に貢献しています。同社の採用コンセプトには、地球環境保全に取り組む熱意と共感を持った人材を募集していることが表現されています。
2.「自分らしく、全力で。」-株式会社カカクコム
カカクコムの採用コンセプトは、「自分らしく、全力で。」です。同社は、価格比較サイト「カカクコム」を始めとするインターネットサービスを提供しています。同社の採用コンセプトには、自己実現や挑戦する姿勢を持った人材を募集していることが表現されています。
3.「Smart Change for Tomorrow」-富士通株式会社
富士通の採用コンセプトは、「Smart Change for Tomorrow」です。同社は、ICTソリューションやデバイス、クラウドサービスなどを手掛け、人々の生活やビジネスの効率化を図っています。同社の採用コンセプトには、未来に向けての革新的なアイデアやビジョンを持った人材を募集していることが表現されています。
キャッチコピーにもなる採用コンセプト
採用コンセプトをしっかりと作り上げると、求人媒体でのキャッチコピーにもなるため、重宝します。
求人のキャッチコピーとして有名な、昭和44(1969)年に出した求人広告は斬新でしたが、採用コンセプトとしても秀逸でした。
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英語でタンカのきれる日本人を求む
わかりやすいですね。
仮に、「英語が堪能な人を求む」だとしたらどうでしょう。
まず、応募者は日常会話が他の人よりもできる人、例えば帰国子女や留学経験のある人が来るでしょう。
面接官はどうでしょうか?リスニングやスピーキングが優れていれば、合格を出すのではないでしょうか。
ところが、この、「英語でタンカのきれる日本人を求む」という採用コンセプトを軸に据えると…。
もう想像がつくと思います。
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採用コンセプトが明確でない企業は、採用活動を始める前に、採用コンセプトの明確化を目指してください。