結婚はご縁
私は結婚相談業を38年間運営させて頂いていますが、まったく結婚に縁がない人はいるかというと、これは一人もいないと言い切れます。
誰でも少なくとも一回は縁があると、これまでの経験を通して自信をもって言えます。ただ、そのチャンスをつかめるか、つかめないかはその人次第で、チャンスをつかむための後押しをするのが私たちの役目「仲人」です。
仲人さんという風習は、その最も古い形式が「古事記」や日本書紀」のなかにも見られるほど、日本古来からあったものです。
けれども「家」という概念、地域でのつながりが薄くなるにつれ、仲人の労を取ろうと言う人は少なくなってきました。また、一人の仲人さんに寄せられる情報はどうしても限られてきます。結婚は一生のもの。できるだけ広い地域で、できるだけたくさんの情報のなかから、生涯の伴侶を見つけたいと言うのも人情でしょう。
私たちが、今まで続いたのは、仲人という古き良き風習を残しながら、日本全国の情報を見ることができるというシステムにあります。広島の女性が東京の男性と結ばれるというのは、その場所に親戚や知り合いが無いかぎり、これまでは絶対にあり得なかったでしょう。
意外に思われるかもしれませんが。38年の歴史を通してつくづく思うのは、結婚は縁意外の何ものでもないということです。
ご縁のない人の時は、電話をかけても相手が不在であったり、うまく連絡がとれないことがたびたびあったりします。
ところがご縁のある方は、意外な場所でばったり出会ったり、親に合わせたりするときもうまく休日があったりします。
ご縁とはそういうもので、それに逆らってもうまくいかないものだと思います。縁がある人に出会ったときは、加速度的に結婚に向かって進んでいくものです。
もうひとつ、結婚は縁だと思う理由は、往々にして会員さんたちが最初におっしゃっていた条件とは違う人を選ぶのを見てきたこともあるでしょう。
「身長の低い人はだめ」と言っていたのに、選んだ人は自分より低い人だったり、これは縁としか言いようがない例は数多くあります。
縁とは、つながり・結びつき、関係性のことである。因果関係がはっきりわからない結びつきというニュアンスが強い。「きみと出会ったのも何かの縁」とか「前世からのご縁」などという。ご縁という言葉をもちいると、なんとなく納得し安心させられる。
だから、縁が感じられない人間関係は切れやすい。事がおわればハイさよならだ。「金の切れ目が縁の切れ目」ともいう。
お互いに縁が感じられない結婚は、たとえ熟しても冷めやすい。縁の意識がはぐくまれなければ、結びつきは弱い。
縁という見えない結びつきは、意識されてはじめて現実のものとなる。意識されなければ無きに等しい。
実は、人も物も自然も、すべて隠れた次元で一つに結ばれているのだ。自分と出会う相手とは、とくに強く結ばれているのではなかろうか?
現代人はその縁を、感じ取れなくなっているのではないか。縁が切れたり薄れたのではない。意識されにくくなっているのではないかと思います。
ラ・マリアージュ縁結び
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